学会長挨拶

「 臨床の知・科学の知
~作業療法の知の多様化と深化~ 」
第42回 北海道作業療法学会
学会長 池田 望

このたび、第42回北海道作業療法学会を2011年10月8日(土)~10月9日(日)の2日間、札幌コンベンションセンターにて開催いたします。 多数の出席をお願い申し上げます。

第42回北海道作業療法学会では「臨床の知・科学の知~作業療法の知の多様化と深化」をテーマに掲げました。「臨床の知」は日本の哲学者である中村雄二郎が述べた概念です。これは近代科学が普遍性・論理性・客観性を重視して人を機械論的に理解しようとしていることに対する批判から生まれたもので、意味性、象徴性、相互作用を重視する概念です。恩師からあらためて紹介されて以来、作業療法にとり重要な概念だと感じていました。作業療法学は臨床を伴ういわば実学という側面もありますので、真理を探究するだけではなく、作業療法(士)と対象者との関係性の中に大きな意味が存在します。つまり「臨床の知」の積み重ねが欠かせない領域といえます。しかし、一方で基礎科学による効果検証も不可欠であり、それは作業療法の深化に疑いなく貢献しています。学会テーマにはこれら臨床の知と科学の知の両方の視点から様々な議論が可能になるようにという願いを込めました。

学会企画についても、臨床の視点から、質の高い地域リハビリテーション事業を展開している山口県夢のみずうみ村代表の藤原茂先生による特別講演、そして基礎科学の視点から、札幌医科大学医学部神経科学講座の長峯隆教授による非侵襲的脳機能検査法に関する教育講演を予定しています。特別講演は公開講座となりますので、会員はもちろん、一般の方々もぜひ会場まで足をお運びください。また、シンポジウム、各種のワークショップ等も開催いたします。本学会では演題発表に加えて、これらの企画を通して多くの議論を積み重ね、より質の高い作業療法の実現を目指します。

学会運営には会員のみならず関係機関の皆様方のご協力が欠かせません。 第42回北海道作業療法学会が有意義なものとなりますようご協力、ご支援を賜りますようお願いを申し上げます。

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