日本土壌肥料学会2016年度佐賀大会

ご挨拶

国民の皆様、学会員の皆様、日本土壌肥料学会佐賀大会の開催に当たり、ご挨拶申し上げます。

本学会は、土壌学、肥料学、植物栄養学の近代的な理論と技術体系を創出することを目的とした、約90年の歴史を持つ学術団体です。現在約2,500名の会員を擁し、研究活動や技術開発の範囲を広げています。

佐賀大会では800名以上のご参加を想定し、土壌物理から、土壌化学・鉱物、土壌生物、植物栄養、土壌生成・分類・調査、土壌肥沃度、肥料・土壌改良資材、環境、社会・文化まで9部門21部会に分かれて、多数の口頭発表やポスター発表、シンポジウム、研究会・小集会、公開講演会が開かれ、会員諸氏による有意義な研究情報の交換や、国民への情報提供・普及に大きく貢献する場となるよう、鋭意準備を進めております。

実は佐賀の地で本学会が開催されるのは初めてのことです。この機会にぜひ佐賀県の農業や文化歴史風土にも触れていただければと思います。佐賀平野にはモンモリロナイト系粘土に富む肥沃な土壌が広がり、米麦二毛作が盛んです。そのため佐賀県は食糧自給率が100%前後を維持する日本有数の農業県で、ハウスミカンや二条大麦、ナシ(ハウス幸水)の生産量は日本一、タマネギは北海道に次いで全国第2位です。二条大麦の多くはビール用で、そのため佐賀県内や近県にはビール工場が多数あり、新鮮な生ビールを楽しめます。さらにダイズとアスパラガスの反収は日本一、「さがほのか」は香りと甘みが人気の主力イチゴです。佐賀牛やイカの活き作り、鯉料理は想定外のおいしさで、「シシリアンライス」や「マジェンバ」などのご当地B級グルメも人気です。そうそう、染谷の住む町の名物、小城羊羹も忘れてはなりません。嬉野、武雄、古湯などの温泉は弱アルカリ泉で「美肌の湯」として有名です。国営吉野ヶ里歴史公園は弥生時代の大規模な環濠集落跡で、出土品の多くが国指定重要文化財に指定されています。また佐賀の地は有田焼、伊万里焼、唐津焼など陶磁の文化歴史に恵まれ、佐賀大学も2016年度から有田窯業大学校を合併して芸術地域デザイン学部を開設する運びとなっています。正門近くの瀟洒な美術館にもぜひお立ち寄りください。

佐賀空港から主会場の佐賀大学までバス・徒歩で約30分、佐賀駅からはバスで約15分、福岡空港から佐賀駅まで高速バスで約60分の近さです。市内には快適なシティホテルやビジネスホテル、近郊には温泉旅館が多数あります。ぜひ佐賀でのご滞在をお楽しみ下さい。

なお佐賀大会の開催に当たっては、佐賀県と佐賀大学の共催による大きなサポートをいただいております。また企業各社様からのご支援も大きなお力添えとなっており、ここにお礼申し上げます。

日本土壌肥料学会2016年度佐賀大会
大会運営委員会委員長
染谷 孝(佐賀大学)

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