前理事長挨拶

理事長挨拶

会員の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

2019年の日本臨床歯周病学会年次大会は、今村啄也大会長はじめ北海道支部の皆様のご尽力のもと、札幌にて開催される運びとなりました。

今年の年次大会は、「歯根膜を活かす」がメインテーマです。そもそも歯周病は歯根膜を含む付着の喪失を起こす疾病ですが、菅谷勉准教授、高橋慶壮教授にご登壇いただく予定の教育講演は、今一度その原因やメカニズム、診断について「歯根膜」をキーワードに再考していただく絶好の機会と思われます。また、同じテーマの元に予定されているシンポジウムでは、塚原宏泰先生、青木章先生、二階堂雅彦先生をシンポジストとして迎え、歯周病により生じた病的な状態をどの様に改善するかについて、より臨床的な視点から「歯根膜」を考えていただくよう企画されています。日々の臨床における考えるヒントが多くちりばめられた内容に、今から期待が膨らみます。

衛生士セッションにおいても工夫を凝らしたシンポジウムや教育講演が企画されています。本会会員の歯科医師と歯科衛生士が、日常の臨床において生じる疑問を投げかけ、その疑問に対して下野正基先生に答えいただくシンポジウムと、教育講演では歯周治療において衛生士が知っておくべきエビデンスなどについて和泉雄一先生と山本浩正先生に解説していただきます。

また例年通り、土曜日の午前は歯科医師、歯科衛生士ともに会員発表がおこなわれ、新企画としてインターナショナル・セッションも時間枠を拡大して行われる予定です。

この様に、2日間にわたり非常に充実した内容の年次大会ですが、札幌の魅力はそれだけではありません。1年でもっとも気候の安定したこの時期は、食にアクティビティーに観光に、「学び」以外にも楽しいことが満載で、時間がいくらあっても足りません。どうかご家族、スタッフの方々もご一緒にご参加いただき、北海道で「ともに学び」、「ともに楽しみ」ましょう。

皆様とお会いできることを楽しみにしております。

特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会
前理事長 浦野 智