ご挨拶

第24回日本野生動物医学会大会にあたって

2017年9月に日本獣医生命科学大学にて開催された理事会において第24回大会を泉佐野市で開校して9年目となる大阪府立大学のりんくうキャンパスで開催していただくことになりました。前回の府大での開催は1999年の第5回大会で18年ぶりとなります。当時は中百舌鳥キャンパスでの開催で、宿泊施設に難儀した思い出がよみがえります。

 

近年、希少種の保全や感染症の防止など、野生動物に関わる課題はますます深刻化しています。様々な課題に適切に対応していくためには、幅広い分野で知見を蓄積していかなければなりません。会場となる大阪には海、山、3つの空港が隣接する空などの自然環境と住宅や工業地帯が隣接しており、ヒトを含めた動物には決して良い環境ではありませんが、昔ながらの人情豊な街です(大阪出身以外の方は時に押しつけがましく、騒々しいと感じるようです)。また、大阪は現在、空前のインバウンドで、会場のりんくうタウンは、多くの外国からの旅行者で異国情緒あふれる街に変貌しております。日本で2番目に小さな都道府県に880万人ものヒトとそれよりも多く動物が住む大阪は、ヒトと動物に関わる諸問題が顕在化しやすい街です。今大会がそのような問題を解決する起爆剤になるような活発な発表や議論の場となるべく、多くの皆様の参加のもと、運営できるよう準備いたします。関西国際空港から10分というアクセスの良い会場で、皆様のお越しを心からお待ちしています。

2018年1月吉日
第24回日本野生動物医学会大会
大会長
笹井 和美