第25回日本赤十字看護学会学術集会

ごあいさつ


第25回日本赤十字看護学会学術集会 会長
村田 由香
日本赤十字広島看護大学 副学長

 「第25回 日本赤十字看護学会学術集会」を2024年7月20日(土)から21日(日)の2日間開催いたします。
 日本赤十字看護学会は、赤十字の理念である人道(humanity)に基づく看護の実践と教育、研究の融合を図り、「実践に根差した知の発展」目指し、平成12年(2000年)に設立されました。初代会長樋口康子先生は、「1890年に始まった赤十字の看護教育は、わが国の看護教育のパイオニアとして、優秀なリーダーを数多く輩出してきました。現在、赤十字の看護活動は国際救護や災害救護をはじめ、国内外の保健・医療・福祉の領域において幅広く展開され、大きな貢献をなしています。来るべき21世紀に向けて、これらの活動をさらに発展させ、推進させるためには、実践・教育・研究が互いに結びつきを強め、学術的なネットワークを拡げていくことが急務である」と本学会設立の趣旨と意義を述べています。
 学会設立後4半世紀となる、第25回学術集会のテーマは「赤十字の看護-本質を捉える-」としました。2020年から始まったCOVID-19のパンデミック、地震災害をはじめとする各地に続く自然災害、人道危機による影響など、混沌とした予測不能な状況に対峙することが日常となってきました。また一方で、目覚ましいデジタル技術の進化によって、臨床現場も教育現場も経験したことのない出来事に対応しなければならなくなってきました。とりわけ、著しい変化の連続であったこの3年間は、何度も立ち止まり、改めて、赤十字の看護の本質や教育の本質に向き合い、捉えなおし、看護を止めない、学びを止めないことに邁進してきました。
 今回の学術集会では、川嶋みどり先生に基調講演、山名淳先生と成田慶一先生には教育講演、松尾睦先生には特別講演にご登壇いただきます。また、今日的トピックのシンポジウムや交流セッション、一般演題など、多彩なプログラムを企画しています。
 世界遺産厳島の大鳥居を眼下に臨み、ご参加いただく多くの皆様とともに、自由で闊達な議論をし、楽しく、豊かな学びのある時間を過ごしたいと思っております。