『総合旅程管理主任者研修 2019 in 香港』レポート

 

ツアーコンダクター(添乗員)になるために「総合旅程管理主任者」の資格が必要になります。
この研修ではその資格を取得する為、「国内での5日間の講義・試験」・「3日間の香港での実務研修」を行ないました。
香港での実務研修の様子をお伝えします。

 

1日目

総合旅程管理主任者研修(ツアーコンダクター研修)2019 in 香港では参加学生自身が添乗員となり、グループごとに3日間の行程の中で順番に添乗員としての“業務”を学びます。 
1日目は関西国際空港に7:30集合、その少し前から学生添乗員の仕事は始まっていました。センダ―との打ち合わせから、お客様(学生)に搭乗までの流れの説明を、そして実際にお客様を搭乗ゲートまで誘導するなど、プロの添乗員監督の下ではありますが、学生添乗員が自ら考えて行動しました。ただ、旅行慣れしている人からすれば何気ないことも、海外が初めてのお客様からすればセキュリティーや出国審査などは初体験。お客様がどのような情報を求めているかの先読み、また、そこまで知っておく必要があるのかというくらいの事前準備の大切さを痛感したとのことです。

<出発前 集合写真>

香港国際空港到着後は学生添乗員の誘導により専用バスに乗車しました。現地ガイドとも合流して、バス車内での初めてのアナウンスに苦戦しながらも、第一目的地「黄大仙」に到着。学生添乗員が現地ガイドに積極的に質問し、現地の占いを学びました。占いの費用や方法などお客様にわかりやすいよう質問する側も工夫をしているように思いました。
その後、ホテルへ到着。ホテルのチェックインは学生添乗員が英語で行ないます。ただチェックインを済ませるだけでなく、お客様にご案内するために電話のかけ方、テレビ(日本のNHK)案内、モーニングコール、朝食の時間や場所などフロントの方に尋ねることはたくさんあります。
夕食までの各自部屋での休憩時間でも、学生添乗員は部屋に置かれているアメニティーが有るか、シャワーのお湯が出るかなど、休みなしで各部屋をまわって確認して走り回っていました。
北京料理レストランでは、学生添乗員が事前に調べた北京ダックの食べ方をお客様にレクチャーしました。夕食後、オープントップバスに乗車して、女人街にて市内散策。マーケットで値切り交渉の体験、香港のデザートなどを食べることができ、学生は大変満喫した様子でした。

2日目

2日目は学生添乗員が前日にホテルに依頼していたモーニングコールで起床。近くのレストランにて中華粥の朝食を済ませた後、2つのホテルと香港現地事務所の視察を行いました。香港現地事務所では、日本人スタッフから海外で働くとは、香港のツーリズム業界についてお話をして頂きました。学生からは、海外で働きたいが今から何をすべきか、日本で働くのと大きく違う点などの質問があり、ご丁寧に対応して頂きました。

昼食で飲茶(ヤムチャ)を食した後、健康寝具店、アウトレットモール、アベニューオブスターズといった香港の観光名所を、現地ガイドと連携を図りながら学生添乗員の案内で巡りました。昨日のプロ添乗員からのアドバイスを活かし、先読みしながら必要な情報や注意すべきことをお客様にアナウンスしていました。

アウトレットモールでは、みなさんそれぞれ日本へのお土産を主に買っていました。お客様の立場に立って観光をする意識を持つことで、お客様が何を求めているか、ニーズを学ぶことができます。 夕食後も、シンフォニーオブライツ鑑賞、スターフェリー、ビクトリアピークから「100万ドルの夜景」鑑賞など、香港の夜を満喫しました。

3日目

3日目も学生添乗員がフロントに依頼していたモーニングコールで6時に起床。この日の朝食はホテルでとりましたが、学生添乗員は1番乗りで待機して、1番最後に食事会場を後にしました。チェックアウトでは、学生添乗員がお客様を隣でサポ―ト。慣れない英語に苦戦していました。その後、対応していた学生に話を聞くと、実際の英会話に緊張したとのこと。この経験を活かして、英語の勉強をもっとしたいとモチベーションに繋がったようです。

ホテルを出た後、レパルスベイとアバディーンを観光しました。マンモウミュウも観光する予定でしたが、香港デモの影響により中止し空港までの道がデモ隊に閉鎖される前に空港に到着できるよう、かなり早めに市内を出発しました。空港に無事に着いた時、バスの中では拍手が起こりました!

その後、空港内で各自昼食をとり5時間の自由行動。3日間の振り返り、レポート作成などに時間がとれてよかったかもしれません。出発ゲートの前で再集合をし、最後のブリーフィングを添乗員(学生)から、そして3日間のまとめをプロ添乗員から行ない、日本へ向けて出国しました。最後の最後まで充実した3日間だったと思います。

 

 

「総合旅程管理主任者研修」は、もちろん、旅行会社で働きたい、添乗業務を仕事にしたい人には必要な研修ですが、
参加した学生の皆さんは、この研修を通じて、

  • 社会人としての基本のマナー
  • 1つの団体をマネージメントしていく力、発信力(情報を伝達する)
  • 理解力
  • 先を読む力
  • 想像力
  • 危機管理能力
などの重要性、また自分に何が不足しているかを実感したに違いありません。 これらは、添乗業務にかかわらず、社会で働く上で必要な力です。 学生の皆さんには、「総合旅程管理主任者研修」を通して、社会で働くということを体感していただき、今後の成長につなげていただきたいと思っています。

>>>『総合旅程管理主任者研修 2017 in 台湾』レポートはこちら