9 会計・開示

パネルディスカッション

ネットゼロ社会へ向けた排出量取引の会計処理及び実務課題の検討

温室効果ガスの排出削減は言うまでもなく喫緊の課題である。我が国ではネットゼロへ向けた1つの方策として、2026年度から排出量削減義務を伴う排出量取引制度(いわゆるコンプライアンススキーム)を導入すべく、急ピッチで検討が進められている。しかし、当該スキームについて会計面でいくつかの課題が認められる。例えば、ASBJ公表の実務対応報告第15号「排出量取引の会計処理に関する当面の取扱い」では当該スキームについての会計処理を取り扱っていないとされている。また、海外では会計実務の多様化が生じているとも言われている。
一方で、排出量実績の検証において公認会計士の出番があることも期待される。本発表では、排出量取引に関する学術界の第一人者、制度設計に関与する官庁関係者、上記の課題に関して日本公認会計士協会(会計制度委員会)で行った調査の関係者をパネリストとし、この新たな排出量取引制度について議論する。

コーディネーター

吉田 剛

肩書

JICPA 会計制度委員会 委員長
EY新日本有限責任監査法人 品質管理本部 会計監理部 パートナー

経歴

2001年
監査法人太田昭和センチュリー(現・EY新日本有限責任監査法人)入社
2004年
公認会計士登録
2016年
同法人 パートナー
2022年
同法人 品質管理本部 会計監理部長、JICPA 会計制度委員会 委員長

パネリスト

村井 秀樹

肩書

日本大学商学部教授
[専門分野:環境会計論、財務会計論]

経歴

日本大学大学院商学研究科博士前期課程修了
東京大学新領域創成科学研究科博士後期課程単位取得退学

現在
日本大学商学部教授、環境経営学会会長(2025年5月〜)
日本会計研究学会評議員、ポーランド・ウッジ大学招聘教授、
カナダ・Waterloo大学客員研究員
排出量会計・原発会計・自然資本会計を研究で学会報告・論文多数

経済産業省担当者

肩書

GX-ETSの制度化に取り組まれている官庁の方

木崎原 新

肩書

JICPA 環境関連取引検討専門委員会 前専門委員長

経歴

2024年ー2025年
環境関連取引検討専門委員会 専門委員長