本学会について

学会長挨拶

「発信」
第46回 北海道作業療法学会
学会長 大堀具視

私たちは、今、それぞれのフィールドで自分自身の実践、その効果と根拠、あるいはアイディアを「発信」していかなければなりません。何故なら世の中にオープンにされない物事は他者に使ってもらう土俵にすら上がることができないからです。自らの価値をオープンにせずとも仕事が出来るのは、診療報酬制度により他に選択肢のない対象者にサービスを提供出来るシステムが存在していることに強く依存していると感じています。

リハビリテーションはチームアプローチであり、昨今の地域生活移行支援の観点からは、医療や福祉に携わる方々だけでなく、ご家族はもちろん地域ともコラボレートしていく必要があります。したがって、作業療法士だけで成し遂げられることは限られていますが、仕事をする上で私という作業療法士は何が出来るのか知ってもらうことが必要ですし、それ以前に自ら主張していくことが大事になってきます。

社会のあらゆるシステムは、何らかの要素間のインターアクションを基本にしていますので、私たちの「発信」によってオープンなシステムの構築に関与することも可能です。生活行為向上リハビリテーションもその一つと思います。私たちはますます、地域や社会のシステムに影響を及ぼすよう、自分を活かしていくべきだと強く考えています。

したがって、第46回北海道作業療法学会のテーマは、会員皆様の「作業療法士としての自分自身を活かす!」その考え方に影響を与えるきっかけになることを期待し「発信」としました。募集演題数は140題とし多くの会員に発信の場を提供します。また、作業療法士として他職種とインターアクションし活躍をされている田島明子氏、京極真氏からの教育講演を設けました。市民公開講座には、“スポーツを通して「感謝」「思いやり」「自分を表現出来る」などの社会環境に適応できる「生きる力」をもった人になる(ホームページより転載)”とのお考えでスポーツ関係者や子育て世代の親達はじめ多くの方達からの共感を得られている杉山芙沙子氏(プロテニスプレイヤー杉山愛氏の母)をお招きします。

田島氏は著書「障害受容再考」で障がい者に関わる多くの方々に影響を与えたでしょう、京極氏の「信念対立解明アプローチ」には医療、福祉関係従事者のチームアプローチへの示唆があります。杉山氏の“スポーツを通じて”という考えはそのまま“作業を通じて”に置き換えが可能です、杉山氏のご経験は私たち作業療法士にとっても共感するところが多いと思いますし、力を得ることが出来そうです。また、子育て世代の会員はもとより、教育、スポーツ関係者、一般市民の皆様に対して杉山氏の講演企画を通じて、我々公益社団法人北海道作業療法士会が何某かの還元が出来る場になるものと確信しています。

簡単では御座いますが、公益社団法人北海道作業療法士会会員の皆様におかれましては、第46回北海道作業療法学会の開催の趣意にご賛同いただきまして、本学会を皆様の「発信」の場としてご利用していただきたくご参加下を呼びかける次第です。一人一人の「発信」が個人の、並びに当士会の発展に寄与するものと確信します。何卒よろしくお願い致します。

実行委員会

第46回学会組織図

第45回学会組織図

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