Oregon State University

正しい留学に向けて

今、グローバル化の波が押し寄せてきている中で、世界で活躍できる“グローバル人材”の育成が急務となっています。実際、大手企業は新卒者の3分の1を留学経験者とする傾向にあります。また、留学経験者のうち9割以上が“留学は人生を変えた”と感じているといいます。就職に有利なだけでなく、人生に大きな影響を与えるであろう留学。こうした動きのなかで、日本の教育も変わろうとしています。一人ひとりが国際社会に通用する人材へと成長し羽ばたいてほしい!そのような願いを込めて、近畿日本ツーリストは“正しい留学”をご提案いたします。

海外留学・進学のポイント

海外留学・進学は、語学力の向上はもちろんのこと、精神面の成長にもつながります。特に感性が強く自己形成の時期である10代は、語学以外の能力を吸収する絶好のタイミングと言われています。3つのポイントについてご本人・保護者の方で共通認識を持っていただき、見違えるほどに成長して帰ってくるような海外留学・進学を成功させましょう。

自分自身の意識

普段の日常生活とは異なる環境に身を置くことにより、さまざまな困難や試練と向き合わなければなりません。しかし、そのような環境に慣れ、適応しようと努力することで、自ら進んで行動し考える力が自然と身に付くのです。また海外留学・進学を実現させるにあたり、目的を明確にしておくことが重要です。

安心・信頼できる環境

“正しい留学”を成功させるためには、十分なノウハウ・サポート体制のある留学機関を利用することが大切です。近畿日本ツーリストでは、世界中のネットワークを活用した運営体制のもと、専門コンサルタントによる個別カウンセリングを通して、それぞれの個性を尊重した留学先・進学先選びをおこなってまいります。

保護者の理解

海外留学・進学は、お子様にとって自立するための大きな一歩です。 また“お子様の自立と保護者の方々の子離れはセットである”と言われますが、保護者の過度な心配と介入は、お子様の成長を妨げることになりかねません。お子様が自ら主体的に行動できるよう、一歩離れた位置から背中を押してあげてください。

各国の入試制度を知る

1回の筆記試験で合否が決まる日本の大学入試システムとは異なり、英語圏の大学では、様々な入学方法があります。まずアメリカですが、同国には2年制も含めると4,700もの大学が存在するため、レベルも規模も様々です。一般的には、入学願書のほかに高校時代の成績や、志望動機を書いたエッセイ、推薦状、英語力を証明するTOEFLスコアを提出します。トップ校になると、面接試験やアメリカ人が受験するSATテストのスコア提出も要求されます。

イギリスやオーストラリアの大学に進学する場合は、いきなり学部に入学するのではなく、まず「ファウンデーションコース」と呼ばれる準備プログラムに入学します。ここで専攻予定の分野の基礎知識を学び、その成績次第で学部に入学できるかが決まります。

カナダの場合は他国と比べて入学のハードルが高めです。アメリカと同様、高校時代の成績やエッセイ、TOEFLスコアが要求されますが、アメリカのトップ大学の入学基準に近いレベルが要求されますので、高い英語力と学力がないと入学は厳しいと言えます。

このように、一口に留学といっても、国によって大学への入学方法や難易度は異なります。海外大学への進学を希望する高校生は、英語はもちろん、他の科目の成績もできるだけ上げるよう、しっかりと学習に取り組んでください。

基礎的な英語力は不可欠

アメリカの大学には、英語力が多少足りなくても入学できる「条件付き入学制度」がありますが、英語力があまりにも低いと、やはり留学は失敗しやすいものです。現地で暮らしていればそれなりに日常会話はできるようになりますが、大学で勉強するには、教科書や専門書を読みこなし、英語でレポートを書く力が必要です。もし英語力に自信がない場合は、まず日本の中学から高校までの英語を徹底的に復習してください。

近年は、1年間の「パスウェイ」というプログラムを通じて入学できる大学が増加しています。パスウェイプログラムは、英語力や成績が通常の入学基準には達していない学生でも、英語のクラスと学部のクラスを並行して受講することができるものです。このシステムにより、大規模な州立大学やレベルの高い大学に入学する場合でも、1年間手厚いサポートを受けられるため、留学生でもスムーズに授業や生活に慣れていくことができます。

日本的な受け身の姿勢ではダメ

留学先の国は多民族国家です。日本のように、相手がこちらの気持ちを察してくれたりすることはほとんどありません。嫌なことも、はっきり“No”と言わないと伝わらない社会です。そのため、日本にいるときのように受け身でいると、友達ができないなど大学生活に支障が出てしまいます。毎日の生活で起こる問題を、一つひとつ自分で考えて解決できないと、結局は留学自体がうまくいかなくなります。勉強だけしていればいいということではないのです。

“取りあえず”の語学留学は最も失敗しやすい

“現地で英語をマスターして、それから大学へ”というのは留学パンフレットなどでもよく見かける定番のフレーズですが、語学はともかく、現地で大学の入学手続きを行おうとしても、半分以上の確率で失敗します。これはイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダでも同様です。ワーキングホリデーで生活体験をする場合でも、ただ海外で生活したというだけで、帰国後の就職につながる可能性は低いと言えます。

先日も、“大学受験に失敗したので、取りあえずワーキングホリデーを利用して海外で英語を勉強したい”という男子学生が相談に来ました。しかし、仕事の経験の無い20歳前後の若者がワーキングホリデーで海外へ行っても、できる事といえば日本レストランでのアルバイトくらいですし、それすら簡単には見つかりません。英語も身につかず、遊んでお金を使って帰国し、結局はフリーターになってしまう人も多くいるのです。取りあえずの語学留学やワーキングホリデーは、少なくとも何らかの職業経験のある人でない限り、私はおすすめしません。

名前優先の大学選び

日本人はなぜか、名前の通った有名私立大学や大規模な州立大学への留学を好む傾向があります。恐らく、有名だったり規模が大きかったりする方が“良い”大学だと思っているのでしょう。しかし知っておいて頂きたいのは、“アメリカでは優秀な人が全員ハーバード大学に行くわけではない”ということです。名前や規模ではなく、自分に合った環境でやりたい勉強ができる大学を選ぶのです。

そもそも有名私立大学は入学のハードルが高く、学費も高額です。“それならば大規模な州立大学に行けばいい”と考えるかもしれませんが、大規模な州立大学では留学生に対する細かいケアが手薄なため、科目選択において“どのクラスを取ったらいいのか?”“卒業するにはどうしたらいいのか?”といった基本的なことが分からないまま、数学期をムダに過ごしてしまうケースが見受けられます。

コミュニティカレッジという選択肢

近年、海外の大学の授業料は高騰を続けており、特にアメリカの大学の授業料の値上がり率は非常に大きなものとなっています。そんな中でコミュニティカレッジは費用が安く入学難易度も低いため、多くの留学エージェントがすすめていますが、自己管理能力が高い学生でない限り、進学先としてはおすすめできません。

理由の一つは、学生の質です。コミュニティカレッジは基本的に地元住民のための大学ですので、誰でも簡単に入学できます。そのため学習意欲が低い学生も少なくありません。また都会にあるカレッジは誘惑も多く、治安面でも心配があります。

もう一つは卒業率の低さです。多くの留学エージェントでは「2+2」と言って、費用の安いコミュニティカレッジに2年間通い、その後4年制大学に編入するプランをすすめています。ですが、アメリカの教育省によると、例えばカリフォルニア州のコミュニティカレッジでは、2年以内に卒業する学生は全体のわずか11%にすぎません。つまり、「2+2」で実際に4年で卒業できる人はまれで、5~6年と長期に渡ると費用がかさむリスクがあります。

もちろん、少人数で寮を完備するなどしっかりしたケアを受けられる学校も存在するので、必ずしもコミュニティカレッジが悪いというわけではありません。いずれにせよ、学校選択は慎重に行いましょう。

主体性が育まれる留学

私が海外留学、中でもアメリカ留学をすすめる第一の理由は、“主体性が育まれる”からです。日本の大学では、入学したら遊びとアルバイトに明け暮れる学生も多くいます。しかしアメリカの大学では、勉強をしないとすぐ退学になります。そもそもすべてが自己責任であり、日本のように指示待ちの世界とは全く違います。アメリカ社会では一人ひとりが“自分がどういう人間か”を考え、自ら行動することを基本としています。そんな国の大学へ進学し、アメリカ人や世界中からやってきた留学生と一緒に学び、生活することで、日本人の弱点とも言える主体性の無さを克服し、自己規律や自己主張を身に付けることができます。

アメリカ人は概してプラス思考です。物事をネガティブに考えがちな人、あるいは内気だったり自己表現が下手な人にとって、アメリカで多感な青年期を過ごすことは、ポジティブで自己管理能力に優れた人間へと変わる絶好の機会なのです。また、高校や大学時代のアメリカ留学は、親から離れてがむしゃらに勉強しなければならず、それが人格形成において大きな財産となります。右も左も分からない海外で頑張り抜いた経験が、少々のことには動じない胆力と、困難に立ち向かっていく精神力につながるのです。

異文化を知ることの意味

以前、アメリカ駐日大使を務めていたJ・トーマス・シーファー氏は、留学について次のように話してくれました。

「留学というのは、他国の文化を知る、理解するということにおいて、人生における非常に前向きな経験になると思います。本を読んでも知識を得ることはできますが、実際にその国に住んで知ることとは全く違います。日本の方は、アメリカというとすぐニューヨークやロサンゼルスを思い浮かべるかもしれませんが、アメリカにはシカゴもフォートワースもアトランタもあります。そして、そうした都市にも非常に良い学校があります。アメリカには本当にありとあらゆる大学があります。コミュニティカレッジから4年制の総合大学、小さなリベラルアーツカレッジ、大学院。どんな人にも、その人に適した留学先があるのです」

教育の基本的なあり方の一つが“未知なるものや異質なものとの出会い”であるならば、留学こそ、その絶好の機会であることは間違いありません。