理事長挨拶

理事長挨拶

会員の皆様へ

平素は本会にご協力いただき誠にありがとうございます。
また、年次⼤会の準備にご尽力くださっている北海道支部実行委員会の先生方に熱く御礼申し上げます。
ご承知のとおり、第37 回札幌年次大会は新元号「令和」元年に開催されることとなりました。日本最古の和歌集「万葉集」の序文から抜粋された「令和」の意味合いは、日本文化の 原点に立ち返り、その饗宴で謳われた梅の花々が一つ一つ、芳しく咲き誇っていくことを願っているそうです。ここ数年は災害が多く、本会会員の中にも被災された先生方がおられます。新時代の到来とともに、皆様が健やかに過ごされることを改めてお祈りさせていただ きます。
さて、今回のメインテーマである「歯根膜を生かす」は歯根膜組織の破壊から始まる歯周炎の治療にあたっている歯科医師、歯科衛生士にとり、原点に立ち返ることであります。まさに令和元年にふさわしいテーマと言えるでしょう。歯根膜の組織やその機能面について熟知することは、炎症の波及がどう進んでいくか、また咬合力の緩衝役となっている歯根膜繊維がどう破壊されていくかなど、組織学的な切り口から歯周炎を考察する大変興味深いテーマとなっています。日々、我々は口腔ケアーに取り組んでいますが、それは「歯根膜」と向き合っているということです。
さらにインプラント周囲炎を扱うことの多い我々にとって、歯根膜を持たないインプラン トとの違いを考察する良い機会と言えます。
その他、歯科医師セッションでは今回初めて、通訳なしのInternational Session が開かれます。英語での講演を身近に感じていただくことが、会員の英語力アップにつながることを期待しています。また、ランチタイムには16 部屋でセッションが組まれています。今まで聞き逃していた講演が見つかると思いますので、早めのお申し込みをお勧めいたします。

末尾となりますが、年次大会が開催される6月は北海道が花々で満たされる季節です。
会員の皆様とともに歯周治療の未来に向かって、本会が芳しく咲き誇っていけるよう、多くの皆様にお会いできることを楽しみとさせていただきます。

特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会
理事長 武田 朋子