海外大学進学
海外大学への進学
海外大学進学と一言でいっても、国によって入学の難易度も出願方法も、入学方法も違います。それぞれの国の教育制度をしっかり熟知把握し、どこの国に留学するかを決めましょう。レベルの高い大学で勉強しても、必ずしも就職が有利になるとは限りません。海外大学進学では、卒業後の目的を定めることがとても大切です。
アメリカは数多くの大学があるため、自分に適した大学を見つけることが留学の成功を左右する大きなポイントになります。そのため成績、専攻、予算、自分に適した環境、留学の目的など、多くの視点から学校を絞っていきます。
アメリカの大学への出願
アメリカの大学への出願は高校時代の3年間の成績証明書と志望動機を記したエッセイ(小論文)、推薦状、TOEFLなどの英語力を証明するスコアの提出が必要です。
入学試験はなく、書類選考で合否が決まります。また1,200校の大学ではTOEFLなどの英語力証明がなくても“条件付入学”として合格をもらえます。その場合は、合格をもらった後に大学から指定された語学学校に通うことになります。このように、4,700校もあるアメリカの大学には、入学方法や大学を絞るためのポイントが数多くあるのです。
パスウェイプログラム
一般的に、海外の大学に入学するためには高いレベルの英語力が必要とされます。しかし、入学に必要な高い英語力がなくても、中程度の英語力で語学学校での英語研修を受けながら、大学の一般教養授業を同時に履修することができるのが「パスウェイプログラム」です。パスウェイプログラムで、大学で成功するためのスタディスキルを学び、海外の大学生活にソフトランディングしていくことができます。
パスウェイプログラムは留学生のためだけの少人数制コースですので、学習面・精神面ともに手厚いケアのもと、留学生活最初の1年間に臨むことができます。このような方法は、アメリカ以外にもカナダ、オーストラリア、イギリスでも採用されています。
2+2 留学
海外の大学事情においては“どの大学を卒業したか”が重要視されます。これを利用して、“まず誰でも入学できる2年制大学に入学し、その後に行きたい4年制大学へ編入する”方法を採るのが「2+2留学」です。英語力や成績がなくても簡単に入れるというメリットがあり、3年生からレベルの高い大学に編入できるチャンスがあります。
短期大学の特徴
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コミュニティカレッジ
(州立短期大学)“地域住民のために職業教育を提供する場”として発展を遂げてきたコミュニティカレッジですが、州立大学への編入に関しては協定を結んで、単位を無駄なく移行できるシステムが整っていることが多くあります。地域によって環境に差がありますが、学生の平均年齢は27歳と高く、多くの学生は仕事をしながら通っています。寮などの設備がないカレッジが多いため、周りに流されずしっかりと計画的に勉強に励む必要があります。
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ジュニアカレッジ
(私立短期大学)私立の短期大学は、日本の短期大学と同様18歳~20歳前後の学生が多く通っています。寮があるため、学習環境・友人作りの環境が整っています。1つ1つの学校の規模が小さく、きめ細やかな学生サポートを行っており、先生およびアドバイザーと密にコミュニケーションを取ることができるため、卒業はもちろん、4年制大学への編入についても高い実績を誇っているのが特徴です。
トップ校への留学
ハーバード大学をはじめとする“アイビーリーグ”。海外大学進学に興味のない人であっても、一度は名前を聞いたことがある有名大学ですが、このようなトップ校にはどうしたら合格することができるのでしょう?
高校の成績証明書にオールAが並ぶのも、SAT(大学進学適性試験)のスコアが満点なのも珍しいことではないですし、生徒会活動やボランティア活動の経験が豊富であることや、世界大会レベルで活躍した経験をアピールできる学生も多数います。
つまりテストスコアや成績など、数字で評価ができるものを持っていることは大前提として、それ以外の人間的資質やリーダーシップ、入学後にどう大学や社会に貢献していくことができるのかという点について、アピールをすることが必要となります。
大学院留学
“大学院留学”と聞いて、どのようなイメージをお持ちになりますか?海外の大学で修士号(master’s degree)を取得するには、国によって異なりますが、一般的には1~2年ほどコースを履修し、必要単位を取得します。通常、アメリカやカナダでは2年間かかりますが、イギリスやオーストラリアでは1年で修士号を取得することができるコースも多く存在するため、社会人が休職してキャリアアップのために大学院留学を行うケースも珍しくありません。
大学院留学で重要なのは、“将来の仕事や就職に活かす”という観点から専攻選びを行うことです。単に“好きだから”と選んだ専攻では、卒業後に就職がままならないこともあるのです。例えばMBAや会計学などは卒業後の就職に有利と言われていますし、英語教員として働く人であれば、TESOL(英語教授法)も現場から評価されています。逆に、たとえば心理学、哲学、考古学や社会学などを専攻した場合は実務的でないと見なされ、なかなか就職には結び付けにくいのが現状です。研究者として活動を続けることができる人はほんの一握りですので、こうした分野を大学院で学ぶのは、あまり得策でないと言えるでしょう。
必ず、自分の適性や“将来はどうなりたいのか?”といったビジョンを持って、専攻選びを行うことが大切です。自分がどの分野を学ぶべきか分からなければ、事前に留学サポートの経験が豊富な専門家のカウンセリングを受けて、留学プランを立てることをおすすめします。
MBA留学
大学院留学の目的は、“より深い専門知識を身に付けたい”“海外での就職を目指したい”“キャリアアップしたい”などが挙げられます。卒業後に目指す方向性により進学先も異なり、専門的学問を勉強する大学院と実践的な学問を勉強する大学院の2種類があります。特に、マネジメント・経営管理など国際ビジネスに必要なスキルやコミュニケーション能力を身に付ける「MBA留学」がお勧めです。
MBA留学(Master of Business Administration: 経営学修士号)
国際的なビジネスリーダーとなるキャリアパス
MBAでは優れて実践的な授業が展開され、英語でのプレゼンテーション能力・コミュニケーション能力を修得することができます。国際ビジネスにおいて必要不可欠なマネジメント・財政学・会計学・起業・マーケティング・経営管理・国際ビジネス等を学ぶことにより、企業経営のグローバルスタンダードを身に付けます。マネジメントや起業など高いキャリアを志す人が多く勉強しているMBAですが、日本の大学を卒業してからすぐにMBAを目指すという、モチベーションが高い学生も少なくありません。国際色豊かな人々とネットワークを構築することで、海外の企業への就職や、日本に戻った後の外資系企業への就職、管理職へのステップアップなど進路の幅を広げることができます。