不登校からの留学

文部科学省の調査*によると、2021年度の中学生の不登校生は16万3442人で過去最多を記録しました。同調査において、自宅におけるICT学習によって出席扱いになっている6789人を加えると、中学生の実に100人あたり5人以上の生徒が、出席になんらかの支障があるという状況で、不登校は現代の新しい現象のひとつとなっています。
不登校の要因は様々で、もっとも多いのが「無気力・不安」、次いで「生活リズムの乱れ」で、これらが全体の半数以上を占め、現代の子どもたちのライフスタイルの変化、心の変化を見て取ることができます。こうした環境下「通信制」「私塾」「海外留学」などの教育環境を選んで進学したり、一部取り入れる生徒は年々増えています。
*令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について留学は
特効薬ではない
「不登校の子どもを留学させたい」というご相談が、多数寄せられています。ご家族様は、お子さんが不登校になり、大変苦悩されたうえで、留学をひとつの特効薬としてお考えになるようですが、安易に未成年の単身留学を考えることは非常に危険です。留学に向いているか、どんなプランなら実行できるかは、生徒さんやご家庭によって大きく異なります。
留学に向いている人
- 海外に興味がある。海外の文化が自分には合うと思う
- 英語が好きで、英語がうまくなりたいという意欲がある
- 親から離れて大変な環境でも頑張りたい気持ちがある
留学にあまり向いていない人
- 生活習慣が不安定。自己管理が苦手
- 自分を変えたいという意識はあまりない
- 留学することで、なんとなくうまくいく気がしている
中学・高校生にとっては、親から離れて生活するだけでも、かなり大きな挑戦です。ましてや言葉が満足に通じない世界で他人と一緒に生活するのですから、数々の困難を乗り越えていかなくてはなりません。
一方で、日本でうまくいかなかったけれど、海外に行って生活や人間関係が一新されることにより、うまく軌道に乗ることができたという多くの成功例もあります。これまで多くの不登校生が留学経験を経て、それぞれの進路に向かって無事旅立っていきました。
丁寧なカウンセリング
が第一歩
不登校生の留学プランは皆同じではありません。ご本人の性格、得意・不得意なこと、不登校状況、将来はどうなりたいか、ご家庭のお考えなど、まずは親御さんにお伺いいたします。お子さんは留学に向いているか、どのようなプランがおすすめかなど、経験豊富なコンサルタントがアドバイスいたします。
留学事例
M.S.さん 留学開始時:高校2年生 留学先:アメリカ私立高校
昔から外国の文化に興味があり、なかでもアメリカの高校の自由な雰囲気にとても憧れを抱いていました。日本の高校を中退してから3ケ月後に留学を考え、コンサルタントの西澤さんと相談して留学先を決めました。西澤さんは「高校卒業目指して、頑張ろうね」と励ましてくれて、勇気が出ました。
「日本人が少なく、卒業が難しくない学校に行きたい」とわがままを言いましたが、さまざまなアドバイスをしてくれて、私は今アイダホ州にある小さな学校に通っています。アメリカでは“Emily”というニックネームで、親しみをもって呼ばれています。たくさんの人たちのおかげでアメリカに留学できたことへの感謝を忘れずに頑張りたいと思います。
T.K.さん 留学開始時:高校3年生 留学先:アメリカ大学(ウエストリバーアカデミー卒)
中高一貫の女子校に通っていましたが、友達関係の問題で高校1年から学校に行かなくなり、2年の時に学校を退学。退学後はコンビニ、パン屋さんで1年以上アルバイトをしました。高校卒業認定試験を受ける事も考えましたが、日本の大学に進学する気持ちにならず迷っていました。
英語が好きで、いつか留学をしたいという夢を思い出し、アメリカのボストンにある語学学校に留学することにしました。そしてアメリカの高校卒業資格が取れるウエストリバーアカデミーのことを知り、語学学校やアルバイトの経験を単位として認めてもらい、語学留学中に高校卒業資格を取ることができたのです。
その後アメリカの短大からボストン大学に編入して、講義を受ける毎日を送っており、大学院に進むことも考えています。高校をやめたときには、自分の将来は真っ暗と考えていましたが、今は夢に向かって進んでいる充実感で満たされています。
N.Y.さん 留学開始時:高校1年生 留学先:アメリカ大学(ウエストリバーアカデミー卒)
僕は日本の学校が合わず、友達からいじめられたこともありましたが、なによりも学校で全員が同じことを勉強するのが無駄だと感じており、自分が学びたいことを学びたいと思っていました。同年代の人とは話が合わず、その頃は大人と会話し討論することが楽しいと感じていました。
アメリカの高校に1年間行きましたが、やはり高校に通うことには違和感を覚えました。16歳で高校を退学して大人向けの語学学校に行き、楽しくて充実した毎日を送ることができ、英語力は大学生レベルに達しました。それらの単位はウエストリバーアカデミーで認めてくれて、17歳で高校を卒業することができました。その後はアメリカの大学に進学して、現在はITとデータ分析を専攻しています。
日本の学校では周りから不適合者とか、発達障害と言われました。でも今では伸び伸びと勉強をしていて、世界中から集まる友人に恵まれ、異なる視点・発想を持つ人たちと話すことで世界観が変わりました。
保護者からのコメント
R さん アメリカ私立高校&大学卒業
先日、娘が無事に卒業し帰国いたしました。4月からは社会人となります。光の見えぬトンネルの中にあった私たちに、あの日西澤さんがアメリカへの第一歩をお勧めくださらなければ、そして西澤さんとお会いできていなければ、この日はありませんでした。渡米して約5年、様々な困難がありましたが、そのたびに的確なアドバイスや励ましをいただき、道を照らして頂いたおかげです。心より厚くお礼申し上げます。
留学を通し、娘は生き抜く力を生涯の宝として得ることができました。また、色々な国の友人を得て地球が少し小さくなったようです。これからも末永くよろしくお願い申し上げます。
不登校、中途退学者でも
高校卒業資格が取れる
「ウエストリバーアカデミー」
ウエストリバーアカデミーは1993年に設立されたアメリカのホームスクールです。留学したり、スポーツや芸術活動を行いながら、日本にいながらであっても、日本語でアメリカの高校卒業資格を短期間(18歳以上の方は6ヶ月で修了)で取得できます。
卒業資格取得後は、日本やアメリカなどの専門学校や大学への進路が広がります。さまざまな事情で学校に行けない方、高校を中退したけれど卒業資格を取りたい方は、ぜひご相談ください。