一歩も外に出たくない！ ホテルの中の旅館 「佳水園」 ウェスティン都ホテル京都

「都で愛され130年」ということですが、ロビーは去年リノベーションをし、明るく洗練された雰囲気になりました。とても広々としています。

創業の1890年に琵琶湖疎水が開通。
琵琶湖から京都への生活用水、水力発電、水運に寄与しました。
運搬の舟を運んだ鉄道のインクラインは今は桜の名所となっており、ホテルから歩いて行けます。

ホテルの7階から外に出て、通路を進むと今年リニューアルした「佳水園」が見えてきます。
ホテルの奥にこんな数寄屋風の旅館があるなんてびっくり！
一歩中に入れば、静寂の別世界です。

庭園の滝の水は琵琶湖疎水を水源としており、静かに流れ落ちています。
「佳水園」は1959年(昭和34年)、日本モダニズム建築を代表する村野藤吾氏により設計、建築され、今年で開業60年を迎えます。
お庭を囲み、自然の地形を生かした立体感のあるお部屋の配置になっています。
そして、なんと！ 「佳水園」には専属の女将さんがおられます。

前身の「吉水園」は美しいお庭と京都市街を一望できることから、京都の人々の憩いの場所となりました。　今で言う「絶景スポット」？！
岩肌から流れる琵琶湖からの水を、お猪口（ちょこ）と瓢箪（ひょうたん）の徳利でうけるお庭のデザイン。
瓢箪は「佳水園」のシンボルとなっており、いろいろなものに瓢箪のイラストが入っています。

お庭に面したロビー。
チェックイン時はここでお抹茶と一緒にお菓子をいただきます。

ロビーにある書は川端康成氏によるものです。
「雨過如山洗」　雨過ぎて山洗うが如し。含蓄があります。　
館内、お部屋にも様々な著名な方による書が掛けられています。

いよいよお部屋へ。　全室にベッドルームを設け、リビングルームと分けられているので、お部屋で暮らしているような気分です。
佳水園のお部屋はリニューアルによって、20室が12室となり、居住スペースが格段に広がりました。
お部屋ごとに間取りや窓からの眺望は異なります。以下の紹介写真は限定されたお部屋の紹介ではありません。
ちなみに写真のテレビは、上から障子をおろして隠せます！

外の風景を眺められるほっこりスペース。
佳水園のさらに奥は「探鳥路」という野鳥の森があり、お稲荷さんや見晴台もあります。こんなところが京都市内にあったんですね。

ベッドルーム。畳敷きのお部屋もあればフローリングのお部屋もあります。
お部屋定員は2名となります。包み込まれるように眠りたい。
野鳥のさえずりで目が覚めるなんて最高です。

そして、これこれ。
敷地内に湧出した天然温泉をお部屋で楽しめるんです。
本当に部屋から出たくなくなりますよね。
檜風呂や楕円の樽のような湯舟など、お部屋ごとに違いがあります。
天然温泉は疲労回復に効くそうです。

お部屋には書き物ができる小さい書斎部分があります。畳敷きや椅子テーブルなどお部屋によって異なります。
ここで大切な人への手紙を書いたり、今の気持ちを書き留めてみたり・・・。
佳水園は「自分と向き合える」お宿です。

書斎にあるガラスのペンと便箋・絵葉書。
よく見ると切手のイラストが「佳水園」。なんと言う手の込みよう。
気持ちも静まり、よい文章が書けるのではないでしょうか。

木製家具のような冷蔵庫を開けてみると・・・
シャンパン、ワイン、ビール、ソフトドリンクが入っています。こちらは別料金です。
KRUGは「シャンパンの帝王」と称され、イギリス王室御用達。お値段 ナント25,000円！桁を見間違ったのかと思いました。
ジュースは500円です。

こちらはルームサービス。11:00～22:00 でご利用できます。　
八坂神社の前にある行列のお店「八代目儀兵衛」のおにぎり膳 にとても興味があります。
試行錯誤を繰り返しつくられた八代目儀兵衛のブレンド米は今や京都の有名料亭でも数多く使われています。
洋食のルームサービスもあります。
湯葉とカニのグラタン 3,000円、牛タンのシチュー京野菜添え 5,000円、和牛フィレステーキロッシーニスタイル京野菜と海老芋のベニエ添え 12,000円と、どれも美味しそう。

散髪屋さんみたいな髭剃りとシェービングブラシ。ゆっくりと時間をかけて丁寧に髭を剃ってみたいです。
朝のいつもの作業も特別な儀式のよう。
アメニティは「SOTHYS」。有名なスキンケアブランド・・・ってネットに書いてありました。

佳水園には専用ラウンジがあるとか、夜食が用意されているとか、さらにクラブラウンジの「Westin Club」をご利用できる等、数々の特典がありますが、ここからはホテル部分の客室もご紹介させていただきます。

ジュニアスイート平安京ビュー。
昨年、本館客室を拡張リノベーション。リビングルームとベッドルームにわかれており、窓からは古都の風景をお部屋から眺められます。

ジュニアスイートらしいインテリア。
専用クラブラウンジ「Westin Club」をご利用いただけます。朝食やイブニングカクテルなど時間帯ごとにゆっくり過ごせます。

写真なのでワイドに風景をご紹介できないのが残念です。
真正面には岡崎の風景。京都市動物園の奥には「黒谷さん」と呼ばれる金戒光明寺の屋根瓦が見えます。
画像では切れていますが、右側には蹴上発電所、南禅寺など東山の風景が広がり、左側は平安神宮の大鳥居と京都市京セラ美術館（旧京都市美術館）が見えます。
山々に囲まれた京都盆地の風景をお部屋から独り占めできるのは、最高の贅沢と言えるでしょう。

フランス・パリでミシュラン1つ星、東京で2つ星を獲得しているフランス人シェフ、ドミニク・ブシェ氏監修による高級フレンチレストラン。
男性はジャケット着用がお薦め。小学生以下のお客様はご利用いただけません。
鉄板焼きのお部屋もあります。フレンチらしい前菜に京都産の牛肉や神戸牛などをご賞味いただけます。

オールディダイニング「洛空（らくう）」
朝食、昼食、夕食をブッフェでお楽しみいただきます。　
今風に、お料理は小分けにされた器を係りの方からいただきます。お米はここでも八代目儀兵衛のブレンド米です。
ライブキッチンがあり、出来立てのお料理をいただけます。ランチタイムに伺った時はワゴンでローストビーフの切り分けサービスがありました。
お得な飲み放題プランはおひとり様2,500円でビール、ワイン（赤白）、ウイスキー、焼酎（麦・芋）、梅酒が90分楽しめます。