第38回日本口蓋裂学会総会・学術集会

特別講演

特別講演 1(5月29日(木) 10:10〜11:00 A会場)

「ゲノム科学手法による遺伝子病・遺伝形質遺伝子の単離」

演者
新川 詔夫 先生
所属
北海道医療大学 学長

第38回日本口蓋裂学会特別講演に北海道医療大学学長の新川詔夫先生をお招きいたしました。ご存じのように新川先生は人類遺伝学がご専門で、1981年には「歌舞伎症候群」を世界に先駆けて初めて報告され、また、人間の耳あかが乾型になるか、湿型になるかの原因遺伝子も特定されるなど、めざましい研究業績をお持ちです。さらに、臨床遺伝専門医・指導医として遺伝性疾患の診療や遺伝医学・ゲノム医学研究に従事されており、遺伝医学への招待、遺伝カウンセリングマニュアル、など多数の著書や特許もお持ちです。
今回、新川先生のご専門のお話を中心に幅広い内容のご講演を頂く予定でございます。皆様のご参加をお待ちしております。

新川詔夫先生ご略歴

北海道大学医学部をご卒業後、スイス・ジュネーブ大学助手、長崎大学大学院教授、同大学医学部原爆後障害医療研究施設長を歴任されました。
平成19年6月より北海道医療大学個体差健康科学研究所長・教授にご就任され、さらに平成22年4月より北海道医療大学学長にご就任され現在に至っております。

特別講演 2(5月29日(木) 11:10〜12:00 A会場)

「Comprehensive treatment of patients with cleft lip and palate and associated craniofacial anomalies.」

演者

Terumi Okada Ozawa 先生

所属
University of Sao Paulo

本学術集会のメインテーマ「技と心」の内容に相応しいお話をしていただける先生として、ブラジルのサンパウロ大学にある、頭蓋顎顔面奇形の患者を専門的に診療する病院(Hospital for Rehabilitation of Craniofacial Anomalies, University of Sao Paulo)において、歯科のリーダーをなさっておられるProfessor Terumi Okada Ozawa 先生をお招きいたしました。先生がお仕事をなさっている病院は通称Centrinhoと呼ばれており、サンパウロ近郊のバウルーという町にあります。ブラジル国内の全地域から、口唇裂・口蓋裂の患者を含めて頭蓋顎顔面領域に先天的な奇形を有する患者さんが、その治療のために集まる病院です。Centrinhoでは、手術中の患者さんのお母さんの心のケアにまで気を配った診療体制が出来ており、先生には「技」としての口唇裂・口蓋裂、その他の頭蓋顎顔面領域の奇形に対する治療内容だけでなく、「心」として、患者またその家族に対する心のケアのあり方についても学ぶところの多いお話を聞けるものと期待しております。先生は日本に留学されていた経歴もあることから、日本語も堪能でいらっしゃいますので、質疑応答だけでなく、懇親会などでも気軽にお話しできるものと思います。是非ご参加いただきたいと思います。

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