大会概要

学術大会とワークショップ

参加者の方へ

ご挨拶

日本ブリーフサイコセラピー学会 第25回札幌大会にあたって

この夏、札幌でブリーフサイコセラピー学会を開催することになりました。

大会のテーマは「ブリーフするとブレイクする~?」です。これを日常的な日本語に“翻訳する”と「ブリーフセラピーを実践すると停滞した治療状況を打開しうるか?」あるいは「ブリーフセラピーを学ぶことで我々セラピストは飛躍・発展を遂げられるだろうか?」となりましょうか。

大会々場の北星学園大学がミッション系だからというワケではありませんが、その答えはもちろん「イエス」と断言できると思います。

ブリーフセラピーの潔さは、旧来のどんなに立派で名高い治療法であっても、それが状況の見立てや説明に役に立たぬ理論であったり臨床の実態にそぐわぬ技法であれば目もくれないことです。そして患者やクライエントの心身の回復、状況の改善を常に最優先して時間と労力を提供してゆくこと、これを第一に掲げてきたことではないでしょうか。

そのためにはセラピストが少々常軌を逸脱しているのではないかと自他ともに若干不安になることや未知や恐怖の体験ゾーンに身を浸すことも辞さない、しかし、外見上の装いは意外にもマトモ、これがブリーフの特徴だと思います。

今回の札幌大会でも、こうした特徴や伝統を引き継ぎながら、奇を衒うことなくプログラム諸々を企画・考案したつもりです。

7月18日(土)のワークショップでは、いずれも学会終了翌日から現場で有効活用できるような魅惑的なメソッドがズラリと顔を揃えています。

19(日)、20(月・祝)の本大会は、対人援助職に携わる若手のセラピストから中堅、ベテランの域で指導的な立場にある関係者の方々まで、斬新で想定外の刺激や興奮を知、情、意、様々なレベルで体験できること請合いのシンポや講演・発表・企画が目白押しです。

登壇者の面々は姿・形こそ穏やかながら、その中身はタダ者ではありません。つまり尋常ならざる発想力、発信力を持つツワモノや胸が熱くなるほどの地道な日々の実践を積み上げ続けるセラピスト中のセラピストたちです。

現場に軸足を置くセラピストが、洋の東西や人間の生死までをも超越した観点からバランス感覚よく臨床を熱く語る大会なんて、そうざらにはありません。

本大会が皆さんご自身のブレイク・スルーになることを切に願っています。

日本ブリーフサイコセラピー学会 第25回札幌大会
大会長 山田 秀世
(大通公園メンタルクリニック)