特別講演(5月12日(金) 11:15〜11:15 第1会場)
「The Impact of Cell Culture Systems on the Pharmaceutical Sciences:
A Thirty-Year Perspective」
- 演者
- Ronald T. Borchardt
- 所属
- The University of Kansas
薬剤学の歴史を振り返ると様々なエポックメイキングな発見・発明がありますが、その中の一つに1980年代後半にRonald Borchardt教授らによって開発されたCaco-2細胞の培養単層膜が挙げられます。旧来、薬物候補化合物の吸収性評価はin vivoでの動態試験が主でしたが、このCaco-2細胞単層膜はタイトジャンクションの形成、トランスポーター分子やレセプター分子の発現など小腸上皮細胞様の特性を有し、また試験も容易であることから、腸管吸収の評価系としてのみならずトランスポーターを含む吸収メカニズムの解明にも活用されるようになりました。本特別講演ではCaco-2細胞単層膜開発の動機やその後の薬剤学に与えたインパクトについて紹介いただきます。