ランチョンセミナー

以下の15セミナーを開催いたします。

1日目 5月30日(水)  12:30〜13:30
ランチョンセミナー 1-2 第2会場 高齢者心房細動患者の治療戦略 〜リズムマネージメントから抗凝固療法まで〜

共催:第一三共(株)

ランチョンセミナー 1-3 第3会場 服薬アドヒアランスを改善するために

共催:(株)クレハ/田辺三菱製薬(株)

ランチョンセミナー 1-4 第4会場 インクジェット式による錠剤印刷技術の進化
Understand the minimum requirements of FDA regulations for imprinting on solid oral dosage forms (21 CFR Part 206)

共催:フロイント産業(株)

ランチョンセミナー 1-5 第5会場 Rapid development and scale-up of drug delivery nanoparticles using a microfluidic platform
リピッドバブルと超音波による血管透過性亢進に基づくEPR効果促進

共催:ネッパジーン(株)

ランチョンセミナー 1-6 第6会場 ラマン分光測定の基礎と最新型ラマンイメージング装置での製剤への応用例

共催:レニショー(株)

2日目 5月31日(木)  12:30〜13:30
ランチョンセミナー 2-2 第2会場 脳卒中治療戦略〜IoT時代の医療連携〜

共催:大塚製薬(株)

ランチョンセミナー 2-3 第3会場 医療ニーズから見た製剤開発を考える

共催:東和薬品(株)

ランチョンセミナー 2-4 第4会場 医薬品包装の完全性評価と最大許容漏れ量の設定について

共催:(株)フクダ

ランチョンセミナー 2-5 第5会場 動画でみる,肺炎がいやなら,のどを鍛えなさい

共催:(株)龍角散

ランチョンセミナー 2-6 第6会場 外用剤開発を振り返り、今後の展望を考える

日光ケミカルズ(株)

3日目 6月1日(金) 12:00〜13:00
ランチョンセミナー 3-1 第1会場 外来でよく診る息切れを伴う糖尿病患者
〜SGLT2阻害薬の立ち位置〜

共催:田辺三菱製薬(株)

ランチョンセミナー 3-2 第2会場 固形製剤装置の最新技術
〜連続顆粒化装置SGRによる薬物球形顆粒化 及び錠剤への適応事例〜

共催:(株)パウレック

ランチョンセミナー 3-4 第4会場 ラマン分光分析で拡がる、多彩な医薬品評価

共催:ナノフォトン(株)

ランチョンセミナー 3-5 第5会場 全自動前処理LC-MS/MSシステムを用いた免疫抑制剤の分析ワークフロー

共催:(株)島津製作所

ランチョンセミナー 3-6 第6会場 直打連続生産システムへの取組み

共催:(株)菊水製作所

●ランチョンセミナーのチケット引換について

年会への事前参加登録をいただいた方には、プログラムや参加証の事前発送の際に、3日分の「ランチョンセミナーチケット引換券」を同封いたします。

当日の朝、1階の「ランチョンセミナーチケット引換所」にて当該日のランチョンセミナーチケットとの引き換えを先着順でおこないます。

年会の参加登録を当日される場合は、参加登録の完了後、「ランチョンセミナーチケット引換券」をお渡しいたします。引換券を入手後、「ランチョンセミナーチケット引換所」へお越しください。

※ランチョンセミナーの聴講には「ランチョンセミナーチケット」が必要です。引換前の「ランチョンセミナーチケット引換券」での聴講はできません。

※「ランチョンセミナーチケット引換券」は「ランチョンセミナーチケット」の入手を確約するものではありません。チケットへの引換はあくまでも「先着順」です。

年会当日の会議関係(昼食時)にご出席の先生方は重複なきようご注意ください。
 5/12(金) FGリーダー会議
 6/1(金) 薬剤学関連教員会議

5月30日(水)

【ランチョンセミナー 1-2】 (共催:第一三共株式会社)

「高齢者心房細動患者の治療戦略 〜リズムマネージメントから抗凝固療法まで〜」
演者: 月 誠司(慶應義塾大学医学部 循環器内科)
座長: 木村 和哲(名古屋市立大学病院)

高齢者ほど心房細動の発症率は上昇し、罹患率は増加する。そして高血圧、糖尿病の罹患率は増加し、心房細動に伴う脳梗塞のリスクも上昇する。心房細動では機能障害を伴うような重度の脳梗塞や心不全を起こすことはよく知られているが、近年認知症のリスクも2−5倍増加することも多く報告されている。高齢者の心房細動に対しては、脳梗塞の予防が最も大事である一方、腎機能は低下し、ガンなど合併疾患の罹患率も高く、抗凝固薬による出血のリスクも増加する。心房細動に対してはカテーテルアブレーションによる根治療法も進化している。また経カテーテル的な左心耳閉鎖術も日本で認可されていく予定である。これらの治療をバランスよく行うことが今後必要とされるであろう。

【ランチョンセミナー 1-3】 (共催:株式会社クレハ/田辺三菱製薬株式会社)

「服薬アドヒアランスを改善するために」
演者:  木村 利美(東京女子医科大学病院 薬剤部)
座長:  鈴木 正彦(山梨大学医学部附属病院 薬剤部)

服薬アドヒアランスの影響因子には様々なものがありますが、患者さん自らが服用の意識を高めるような動機づけが重要であり、その対策は臓器移植の成績や薬剤耐性にも影響を及ぼすことが考えられます。
また、近年のソフト面・ハード面における技術革新により、服薬アドヒアランス改善における様々な取り組みが試みられており、それらの効果が期待されています。 本セミナーでは東京女子医科大学病院の木村先生より、服薬支援のためのアプリケーション開発や製剤学的工夫など、最近の服薬アドヒアランス対策についてご講演いただきます。

【ランチョンセミナー 1-4】 (共催:フロイント産業株式会社)

「インクジェット式による錠剤印刷技術の進化」
演者:今井  聖(フロイント産業株式会社 機械本部)
「Understand the minimum requirements of FDA regulations for imprinting on solid oral dosage forms (21 CFR Part 206)」
演者:  Edward Novit(FREUND-VECTOR CORPORATION)

米国FDA規則(21 CFR Part 206)の固形経口製剤への印刷に関する最低要件について紹介する。また、フロイント産業の最新型の錠剤印刷機についても紹介する。素錠からコーティング錠といった様々な対象錠剤へ識別文字を印刷することを実現します。これによって、薬剤の取違い防止、患者さんのアドヒアランス向上、誤飲防止などに有効となる本装置を、この機会に是非ともご確認いただければと存じます。
会場には、錠剤の印刷見本、軽量小型のポータブル仕様の錠剤印刷装置も展示する予定です。

【ランチョンセミナー 1-5】 (共催:ネッパジーン株式会社)

「Rapid development and scale-up of drug delivery nanoparticles using a microfluidic platform」
演者:  Tim Leaver (Precision NanoSystems Inc,)
座長:  丸山 一雄 (帝京大学 薬学部 薬物送達学研究室)
「リピッドバブルと超音波による血管透過性亢進に基づくEPR効果促進」
演者: 丸山 一雄 (帝京大学 薬学部 薬物送達学研究室)
座長: Tim Leaver (Precision NanoSystems Inc,)

NanoAssemblr技術によるマイクロ流路で作られるナノ粒子は、遺伝子医薬、ワクチン、低分子・タンパク・ペプチドのドラッグデリバリーのために用いられています。マイクロ流路による手法は、他の手法に比べて優れたコントロール・再現性・スケール化が可能で、臨床用途に向けた開発で生じる課題克服することが可能です。 本セミナーでは、実際のユーザーの事例やオリジナルデータを紹介し、NanoAssemblr技術がナノ医薬研究開発の探索から製造までのステージをどのように加速しているかについて案内をします。
また、後半では、NanoAssemblr技術によって作製した種々のサイズのリポソームの紹介を含む、リピッドバブルと超音波による血管透過性亢進に基づくEPR効果促進について担癌マウスで検証した内容について紹介します。

【ランチョンセミナー 1-6】 (共催:レニショー株式会社)

「「ラマン分光測定の基礎と最新型ラマンイメージング装置での製剤への応用例」
演者: 美里劫 織雅(レニショー株式会社 ラマンシステムグループ)
渡部 直樹 (レニショー株式会社 ラマンシステムグループ)
廣瀬 功治 (レニショー株式会社 ラマンシステムグループ)

共焦点ラマンイメージング測定は、錠剤、粉末剤、顆粒剤、液剤など様々な薬剤中おけるAPIや賦形剤、コーティング剤の成分分布、粒子径または結晶形を非破壊もしくは簡単な前処理で測定することが可能なことから医薬品の設計・製造プロセス・品質管理にまで応用されています。本セミナーでは、ラマン分光の基礎及び最新のラマンイメージング装置と製剤測定へ応用例を紹介いたします。レニショー独自の LiveTrack™ フォーカストラッキングテクノロジーを活用し、複雑な形状のサンプルを前処理なし迅速にイメージングできます。この技術はサンプリングに必要となる時間を短縮するだけでなく、サンプル最表面の情報を経時的に取得でき、曲面・凹凸面のライブ測定やラマンイメージと表面トポグラフィとの相関評価を可能とします。API/賦形剤の分布とドメイン情報を短時間で取得できますので、より効率的に製剤設計を行うことができます。

5月31日(木)

【ランチョンセミナー 2-2】 (共催:大塚製薬株式会社)

「脳卒中治療戦略〜IoT時代の医療連携〜」
演者: 赫 洋美(ゆみのハートクリニック)
座長: 佐々木 忠徳(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座)

脳卒中は、日本人の死因の第4位であるが、寝たきりの原因としては1位であり、医療費、社会保障費の増大の一因となっている。本セミナーでは、脳卒中の病態、基本的な治療と共に、服薬アドヒアランスの問題などについて、日常臨床に携わる医師の立場から紹介します。また、最近のIoT(Internet of Things)を活用した取り組みが始まり、その有用性も考えていきます。

【ランチョンセミナー 2-3】 (共催:東和薬品株式会社)

「医療ニーズから見た製剤開発を考える」
演者: 岡山大学病院教授・薬剤部長 千堂 年昭 先生
座長: 高知大学医学部附属病院 教授・薬剤部長 宮村 充彦先生

医療現場における薬剤師の役割は「薬物療法の最適化」に努めることである。薬剤師による薬学的介入事例は「プレアボイド」という呼称で全国的に収集されており、全国では年間約5万件、これまでに30万件以上の事例が収集されている。今回、岡山大学病院の千堂教授に自院でのプレアボイド事例を「製剤」または「剤形の工夫」というフィルターを通して分析し、事例を収集頂きました。医療現場の薬剤師の活動とニーズ及びそれを受けての製剤開発のあり方に対して医療現場から示唆に富むご講演頂く予定です。

【ランチョンセミナー 2-4】 (共催:株式会社フクダ)

「医薬品包装の完全性評価と最大許容漏れ量の設定について」
演者: 堤 英樹(株式会社フクダ)
座長: 伊勢本 冨士雄 (株式会社フクダ 医薬品等包装向けプロジェクト)

医薬包装の完全性試験及び透過性試験は、これまで微生物試験やトレーサー液を利用した液体侵入試験、水没試験などの定性的試験や嵌合試験、外観試験などの間接的な試験が主に行われて来ました。近年、工業製品の高精度化、高品質化に伴い多様な漏れ試験技術が開発され急速に発展を遂げております。これらの技術は漏れそのものを定量的に計測するものであり、その原理と手法、計測範囲は対象製品に合わせて多岐に及んでおります。その測定精度と合理性、経済性は幅広い産業分野に置いて品質管理の要を担い品質の向上と生産コストの低減に大きな役割を果たしております。この技術を医薬包装に応用する事は、医薬包装の品質レベルの向上と合理化推進に大いに期待できるところであります。この度、医薬包装の完全性試験及び透過性試験に当該技術を応用する為の知見(漏れ現象の論理的な解析とその定義)、また漏れ試験を行う為に必要な条件「最大許容漏れ量」についてその設定手順、実施例などを解説し、包装容器開発の現場や医薬品製造現場において具体的に利用して頂ける技術として説明する。

【ランチョンセミナー 2-5】 (共催:株式会社龍角散)

「動画でみる,肺炎がいやなら,のどを鍛えなさい」
演者: 西山 耕一郎 (西山耳鼻咽喉科医院)
座長: 砂田 久一 (名城大学名誉教授)

日本は超高齢社会を迎えて嚥下障害症例が増加している。高齢になれば筋力や神経系の機能は低下し、喉頭も下垂するので、嚥下機能は低下する。嚥下障害は、全身疾患の成れのはてにより起きる。75歳以上の約3割に誤嚥を認めたという報告もある。“水”に代表される液体は、咽頭を通過する時間が早いので一番誤嚥を起こし易い。 『水を飲むと咳が出る。食後に痰がのどにからむ。食後に痰が増える。食事が原因で黄色い痰が増える。錠剤がつかえる。』などの症状が出る。正確に診断するには、嚥下内視鏡検査(VE)や、嚥下造影検査(VF)が必要となる。嚥下障害の対応は、気管支炎や肺炎の治療をまず優先すべきで、全身状態が悪ければ、入院加療が必要に、また栄養状態が悪い場合には、栄養管理も必要になる。次に嚥下機能の低下に対応した食事内容を選択する。錠剤が飲み難い場合は、頸部前屈嚥下、OD錠や小さない錠剤への変更、服薬ゼリーを使用する。 嚥下機能を鍛えるリハビリテーション法として、嚥下おでこ体操、顎持ち上げ体操等と、呼吸訓練や、発声訓練が推奨されている。さらに喉の機能だけを鍛えるのではなく、全身を鍛えることも誤嚥性肺炎の予防にも治療にもなる。嚥下機能は、体力や全身状態と相関、日頃から良く喋って、運動することが大切で、一度機能を低下させると、回復させるには何倍も労力が必要になる。

【ランチョンセミナー 2-6】 (共催:日光ケミカルズ株式会社)

「外用剤開発を振り返り、今後の展望を考える」
演者: 杉林 堅次 (城西大学薬学部)
座長:  京谷 大毅 (ニッコールグループ 株式会社ニコダームリサーチ)

私の学生時代の研究テーマは「軟膏からの薬物放出と経皮吸収に関する速度論的アプローチ」であった。その後、全身作用型の経皮吸収型製剤(TDDS)の研究に注力した。
TDDSは、その後、貼付剤が中心となった。マトリックスに薬物を混合した第1世代、吸収促進剤や安定化剤を含有させた第2世代のTDDSが開発された。さらに、中分子や高分子の薬物の皮膚透過のために、マイクロニードルやイオントフォレシスなどの医療機器と、製剤を融合した第3世代といえるTDDSの研究が進んでいる。 グローバル社会の到来とともに、世界100億人の健康を護る医薬品開発が必要である。例えば、世界人口の1/3を占めるムスリムの健康を護るためにも、エチルアルコールや動物由来の原料を使用しないハラール医薬品についても考える時期がやってきた。
さらに、急激に進歩しているAI、ビッグデータ、IoT等を応用した医薬品の開発、例えば第4世代のTDDSについても考える時期に来ている。

6月1日(金)

【ランチョンセミナー 3-1】 (共催:田辺三菱製薬株式会社)

「外来でよく診る息切れを伴う糖尿病患者 〜SGLT2阻害薬の立ち位置〜」
演者:大西 勝也(大西内科ハートクリニック)
座長:川上 純一(浜松医科大学医学部附属病院)

糖尿病性心筋症は左室駆出率(EF)が低下した心不全だけでなく、EFが保たれた心不全を発症する。糖尿病による炎症・酸化ストレスの増大・左室肥大・微小血管障害など様々な因子が絡み合っている。診断基準として1)心不全が存在する、2)糖尿病を有する、3)冠動脈疾患と高血圧がないがあげられる。糖尿病性心筋症による心不全の治療は、ガイドラインに基づいたACE阻害薬やβ遮断薬が中心となる。糖尿病の治療は心不全の発症や増悪を起こしにくい薬剤が推奨される。近年、SGLT2阻害薬の心血管高リスク2型糖尿病患者を対象とした(海外)大規模臨床試験の結果も報告されてきたことから、心不全合併糖尿病治療におけるSGLT2阻害薬の有用性が注目されている。
今回、急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)に携わられた大西勝也先生をお招きして「糖尿病と心不全」「糖尿病性心筋症の成因」「糖尿病性心筋症の治療」などのご講演をいただきます。

【ランチョンセミナー 3-2】 (共催:株式会社パウレック)

「固形製剤装置の最新技術 〜連続顆粒化装置SGRによる薬物球形顆粒化 及び錠剤への適応事例〜」
演者: 長門 琢也(株式会社パウレック 技術本部 研究開発部)
座長: 山本 実 (株式会社パウレック 営業本部)

粉体は1個粒子の大きさや形状について分布が様々であるために、取り扱いが難しく、このため粉砕や造粒といった単位操作によって粒度を均一にしてハンドリング性を向上させる。さらに粒度が均一かつ球形に近い顆粒にすることができれば、ハンドリング性は格段によくなるため様々な単位操作を容易化することができるのは明白である。有効成分からなる球形顆粒を得ることができれば、賦形剤がいらないため錠剤を小さくすることができるので、服用しやすく用量の調整も容易である。本ランチョンセミナーでは連続顆粒化装置SGRによる薬物球形顆粒の製造法について解説し、これらを各単位操作プロセスに展開したときの事例やスケールアップ事例について紹介させていただきます。

【ランチョンセミナー 3-4】 (共催:ナノフォトン株式会社)

「ラマン分光分析で拡がる、多彩な医薬品評価」
演者: 山中 貴裕(ナノフォトン株式会社)
座長: 太田 泰輔(ナノフォトン株式会社)

ラマン分光分析の医薬品における応用は、物質の同定のほか、結晶多形の識別、水和物などの溶媒和物と無水物の識別、結晶化度の評価などが挙げられる。測定においては粉砕、すりつぶしなどの前処理を必要とせず、原薬結晶でも製剤でも非破壊非接触で評価ができる。さらに透明ガラス瓶に入ったままでも取り出さずに測定ができたり、溶液中の結晶でも評価できたりと、成分の変質や結晶構造の変化を気にせず評価が可能である。一方でケミカルイメージングの一つとして、サブミクロンオーダーからの空間分解能を有し、シャープなピーク形状により多くの成分の検出ができることから、高精細な物質の分布が可視化でき、その有用性が注目されている。具体的には安定性試験前後や、溶出率が低下した製剤中のわずかに生じた原薬結晶多形転移の確認、非晶質製剤における原薬結晶の検出などが挙げられる。
本セミナーではラマン分光分析の基礎から定性、定量分析の事例、またさまざまな解析の手法についてお話しする。

【ランチョンセミナー 3-5】 (共催:株式会社島津製作所)

「全自動前処理LC-MS/MSシステムを用いた免疫抑制剤の分析ワークフロー」
演者: 崔  吉道(金沢大学附属病院薬剤部)
座長: 奥田 真弘(三重大学附属病院 薬剤部)

免疫抑制剤は治療薬物モニタリング(TDM)の対象薬剤となっており、測定法として主に免疫測定法が用いられています。近年では夾雑物の影響を受けにくく、高感度かつ1回の測定で複数の薬剤(例えばタクロリムスとエベロリムスなど)の同時分析を可能とする高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)が用いられるようになってきました。臨床現場でLC-MS/MSを用いる場合、測定前に手作業での検体前処理操作が必要となり、作業者の手技に由来するバラつきや検体取り違いミスのリスクが伴います。島津製作所は、作業者の負担を減らし、前処理の作業による検体取り違いミスやバラつきを低減するために採血管をセットするだけで血液検体を分析するための前処理からLC-MS/MS分析までを全自動で行う世界初の全自動前処理LC-MS/MSシステムを開発しました。本講演では、全自動前処理LC-MS/MSシステムとLC-MS/MS用免疫抑制剤分析キットを用いたタクロリムスの全自動分析のワークフローについてご講演頂く予定です。

【ランチョンセミナー 3-6】 (共催:株式会社菊水製作所)

「直打連続生産システムへの取組み」
演者: 伏見 伸介(株式会社菊水製作所)
    垣谷 智弘(株式会社菊水製作所)
座長: 槙野   正(マキノ製剤技術研究所)

直打連続生産システムは、錠剤中の主薬含量の従来からの測定に加えて、錠剤機上部の連続混合機(Cra-ris)にNIRセンサを付帯することで、混合度の連続的な監視を可能にした。 そしてPATに基づく含量モニタリングで適切な初期排除を実現。更に同機構により異常時の粉末排除も可能でこれまでより頑健な工程管理を有する装置となった。 また、定量フィーダでは、粉末供給量のモニタリングをロスインウェイト方式により連続的に監視し安定的な管理を実現した。
一方で、混合と打錠の処理速度は完全に一致しないため、僅かな差が蓄積して装置停止などのトラブルにつながる。連続生産システムにおける複数装置の速度制御は、システム構築する上で重要な管理事項となる。 そこで本システムでは混合量に追随した打錠速度を制御することとした。 最後に連続整列搬送装置(AURIGA)は、錠剤機の杵位置と同期し、錠剤を1錠ずつ取りだしてその順番・表裏・位置関係を維持したまま搬送し、連続的に各検査を行う機能を有している。 今後用途拡張が期待できる装置である。

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