栃木 宇都宮
日本遺産「地下迷宮の秘密を探る旅 ~大谷石文化が息づくまち宇都宮~」
宇都宮市の大谷地域で産出される大谷石は、約1,500万年前の火山灰や軽石などが堆積してできた石で、古来からこの地の建築や彫刻に多く使われてきました。宇都宮の人々が石と共生し、暮らしに取り入れてきた大谷石文化のストーリーは、日本遺産に認定されており、大谷石の奇岩群や大谷磨崖仏など、38件の歴史文化資源がストーリーを紡いでいます。
構成文化財の1つである「カネイリヤマ採石場跡地」は、1919年(大正8年)から1986年(昭和61年)までの約70年をかけて、大谷石を掘り出してできた約2万㎡の巨大な地下空間です。地下には柱が連なる空間が広がり、神秘的な情景を醸し出しています。坑内の年平均気温は8℃前後であり、現在は大谷資料館として展示公開されています。また、コンサート会場、美術展、演劇場、地下の教会、写真や映画のスタジオとしても注目を集めています。
宇都宮の市街地では、古くから神社や教会、寺、公共建築、豪商の屋敷、民家の塀などに大谷石が使用され、用途・身分・宗教を問わず人々に愛されてきました。
そのひとつにスイス人建築家マックス・ヒンデル氏によって設計された「カトリック松が峰教会」があります。日本では数少ない双塔を持ち、大谷石外壁にロマネスク様式の装飾が施されています。石工職人によって、レリーフを施した大谷石タイルが複雑に組み合わされ、象徴的な丸いアーチや西洋中世の教会建築の意匠が実現しました。
宇都宮駅西口から徒歩約3分の市内中心部に位置する「旧篠原家住宅」の外壁にも、大谷石が用いられています。
篠原家は、昭和戦前まで醤油製造業や肥料商を営んだ商家の一つで、主屋は1895年(明治28年)に建てられました。戦前は醤油醸造蔵や物置など多くの建物がありましたが、昭和20年の宇都宮空襲によって焼失し、外壁に黒漆喰及び耐火性に優れた大谷石が使用されている主屋と、大谷石造りであった石蔵3棟が残りました。また、大谷石はその他にも調湿・消臭効果を備えており、味噌や酒などの食品醸造蔵にも用いられました。
日本遺産「地下迷宮の秘密を探る旅 ~大谷石文化が息づくまち宇都宮~」
- 住所:
栃木県宇都宮市 各地
詳しくは公式サイトをご確認ください。
- お問い合わせ:
028-632-2766(宇都宮市教育委員会事務局 文化課文化財保護グループ)
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