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秩父多摩甲斐国立公園
「秩父多摩甲斐国立公園」は東西約70km、南北約40kmの広さを有し、標高2,000m級の山々が並ぶ”森と渓谷の山岳公園”です。千曲川、笛吹川、多摩川、荒川などの源流部でもあり、これらの河川により浸食された急峻なV字谷が多く、変化に富んだ景観が楽しめます。交通の便も非常に良く、首都圏に最も近い国立公園として、週末ともなると多くの人が集い、ハイキング、登山、キャンプ、釣り、沢登りなど、様々な楽しみ方で自然に親しんでいます。
「秩父多摩甲斐国立公園」の核となるのは、奥秩父主稜の山々です。(瑞牆山、金峰山、甲武信ヶ岳を経て雲取山に至る山々)
浸食と風化を経て造り出された、独特の景観を誇ります。特に西の端に位置する「瑞牆山」(みずがきやま・標高2,230m)は、山全体が黒雲母花崗岩で形成され、立ち並ぶ岩頭はまるで中国の墨絵のようであり、新緑、紅葉の時期はより鮮やかに彩られた姿を見せてくれます。
”森林セラピー基地”や”森林浴の森100選”に選定されている西沢渓谷。マイナスイオンをたっぷりと浴びながら自然美を満喫できる、ハイキングコースがおすすめです。中でも必見なのは「七ツ釜五段の滝」。連続して落ちる美しい滝の流れに、誰もが心洗われます。5月には滝壺のまわりに桃色の石楠花が咲き、まさに夢のような美しさです。
手つかずの自然が残る「秩父多摩甲斐国立公園」には、多くの野鳥が生息しています。「西沢渓谷」は、平地ではあまり見られない野鳥にも出会えるとあって、野鳥ファンたちの人気スポット。ルリビタキ、コマドリ、キセキレイ、エナガ、アオバト…その可愛らしい姿と澄んださえずりは、訪れる人々を楽しませます。
真夏の深山に涼し気に咲くレンゲショウマは、その可憐な姿から「森の妖精」「森のシャンデリア」とも呼ばれます。御岳山(みたけさん・標高929m)の斜面には、日本一の規模である約5万株のレンゲショウマが群生。夏になると「レンゲショウマまつり」が開催されることでも知られています。
山梨と長野との県境に位置する金峰山(きんぷさん・標高2,599 m)。貫録ある姿から、「奥秩父山塊の盟主」と言われます。360度のパノラマが広がる頂上からは、八ケ岳、富士山、南アルプス、浅間山を一望。登山コースも複数あり、初心者でも上りやすい山として親しまれています。
春の桜、夏の緑、秋の紅葉、静寂の冬…1年を通じて豊かな自然を湖面に移す奥多摩湖。多摩川を小河内ダムによって堰き止めて造った人造湖であり、都民が利用する水の約2割を供給している貴重な水源です。周囲には自然との触れ合いを目的とした観光施設も多くあり、キャンプやバーベキューなど様々なアクティビティも楽しめます。
「日本一の渓谷美」と称される「昇仙峡」は、山梨県甲府市の北部に位置する国の特別名勝です。令和2年度には「日本遺産」にも認定されました。渓谷沿いに整備された遊歩道からは、天にそびえる主峰「覚円峰」や落差30mと迫力ある「仙娥滝」をはじめとする、四季折々で変化に富んだ渓谷美を間近で楽しむことができます。
秩父多摩甲斐国立公園
- 住所:
埼玉・東京・山梨・長野
- アクセス:
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