ランチョンセミナー

以下の9セミナーを開催いたします。

1日目 5月20日(火) 12:15〜13:15
ランチョンセミナー1 Conference Room B 若手薬剤学研究者への期待
ランチョンセミナー2 Conference Room C OD錠用賦形剤「グランフィラーD」
-添加剤企業から見た直打OD錠の課題と可能性-
ランチョンセミナー3 Conference Room D 添加剤に関する最近の課題と克服方法
-難溶解性原薬、製剤安定性、局方の規制強化への対応を指向して-
2日目 5月21日(水) 12:30〜13:30
ランチョンセミナー4 Conference Room C 製剤開発、製剤評価におけるレギュラトリーサイエンス
ランチョンセミナー5 Conference Room D 拡大する委受託製造 -その課題と将来展望-
ランチョンセミナー6 Conference Room E がん化学療法における後発医薬品の現状と今後の期待
3日目 5月22日(木) 12:30〜13:30
ランチョンセミナー7 Conference Room C 抗がん剤汚染防止用デバイス「もれま栓キャップ」
ランチョンセミナー8 Conference Room D Raman imaging - no longer a bitter pill to swallow
ランチョンセミナー9 Conference Room E 調剤薬局から見た、「OTC薬剤師」に求められるもの

●ランチョンセミナーのチケット引換について

年会への事前参加登録をいただいた方には、プログラムや参加証の事前発送の際に、3日分の「ランチョンセミナーチケット引換券」を同封いたします。

当日は8:30より、B1階の「ランチョンセミナーチケット引換所」にて当該日のランチョンセミナーチケットとの引き換えを先着順でおこないます。

年会の参加登録を当日される場合は、参加登録の完了後、「ランチョンセミナーチケット引換券」をお渡しいたします。引換券を入手後、「ランチョンセミナーチケット引換所」へお越しください。

※ランチョンセミナーの聴講には「ランチョンセミナーチケット」が必要です。引換前の「ランチョンセミナーチケット引換券」での聴講はできません。

※「ランチョンセミナーチケット引換券」は「ランチョンセミナーチケット」の入手を確約するものではありません。チケットへの引換はあくまでも「先着順」です。

年会当日の会議関係(昼食時)にご出席の先生方は重複なきようご注意ください。
5/21(水) 評議員会
5/22(木) 薬剤学教員会議

5月20日(火) ランチョンセミナー1〜3

【ランチョンセミナー 1】 (共催:日本薬剤学会)

「若手薬剤学研究者への期待」
演者: 杉山 雄一(理化学研究所 イノベーション推進センター 杉山特別研究室)
座長: 原島 秀吉(北海道大学大学院 薬学研究院)

趣旨

杉山先生には、将来の薬剤学を担う若手研究者に向けてのメッセージを発信していただくようお願いした。先生は、東大で45年もの間、研究生活を送られ、昨年4月から現職にある。薬学領域では、先生が日本だけでなく全世界を入れてもその研究報告が最もcitationされる研究者として名高い。お人柄も大変ユニークで、若手研究者にはまさにメンターと言われるにふさわしい。
先生の知識、経験、実力、知恵、理解力、そして研究者の思考経路など、先生が培われた数十年の蓄積したものについて披露いただく。若手研究者必聴のランチョンセミナーである。乞うご期待!

【ランチョンセミナー 2】 (共催:株式会社ダイセル)

「OD錠用賦形剤「グランフィラーD」-添加剤企業から見た直打OD錠の課題と可能性-」
演者: 平邑 隆弘(株式会社ダイセル)
司会: 寺田 勝英(東邦大学 薬学部)

趣旨

グランフィラーD(GNF-D211)は、(株)ダイセル、ダイセルファインケム(株)、ニチリン化学工業(株)が共同開発したプレミックス型のOD錠用賦形剤です。本年、五徳薬品(株)より販売を開始いたしました。
プレミックス直打型のOD錠プロセスは、先駆的な添加剤企業様と一部の製薬企業様との間で実用化例があるものの、日本においてはまだまだ普及途上です。我々がご提供するGNF-D211のポテンシャルを引き出していただき、プレミックス直打プロセスでOD錠の可能性を広げていただけましたら幸いです。
本セミナーでは、グランフィラーD(GNF-D211)の概要に加え、プレミックス直打プロセスの課題や、ユーザー企業様と共に模索してゆきたい可能性についてもご紹介させていただきます。

【ランチョンセミナー 3】 (共催:メルク株式会社)

添加剤に関する最近の課題と克服方法−難溶解性原薬、製剤安定性、局方の規制強化への対応を指向して−
演者: 伊沢 光彦(メルク株式会社 メルクミリポア事業本部 プロセスソリューションズ事業部)
座長: 三木 真章(メルク株式会社 メルクミリポア事業本部 プロセスソリューションズ事業部)

趣旨

1. 概略
本セミナーの内容は、添加剤の適切な選択による各種課題の克服方法に関するものである。
2. 課題と克服方法

2-1. 難溶解性原薬

近年の原薬の難溶化傾向に対処するため、塩形成法、固体支持体担持法、ナノミル化法、ホットメルト法、共結晶化法などの種々の方法が用いられてきている。弊社では幾つかの方法に適用可能な添加剤製品を発売している。

本セミナーでは塩形成法に適用可能な親水性アミン化合物「メグルミン」及び固体支持体として利用可能なシリカ「Parteck®SLC」について取り上げ、その使用法や利点などについて述べる。

2-2. 製剤安定性

添加剤に含まれる不純物の中で、製剤安定性に大きな影響を与えるものは過酸化物とアルデヒドである。本セミナーでは一般の添加剤に含まれるこれら不純物濃度の文献例を取り上げ、次いで望ましい添加剤の選択例について述べる。

2-3. 局方の規制強化

近年の局方の厳格化は、マンニトールのようは普遍的な添加剤についても例外ではない。この厳格化の背景と対処方法に関しても取り上げる。

5月21日(水) ランチョンセミナー4〜6

【ランチョンセミナー 4】 (共催:日本薬剤学会)

「製剤開発、製剤評価におけるレギュラトリーサイエンス」
演者: 緒方 宏泰(明治薬科大学 名誉教授)
座長: 四方田 千佳子(医薬品医療機器総合機構) 

趣旨

緒方先生には薬剤学研究者にレギュラトリーサイエンスの重要性についてお話ししてほしいとお願いした。実験室レベルでのin vitroデータや前臨床データを臨床試験に反映させる場合、逆に、医療で用いられている医薬品をin vitro試験で評価する場合では、検討されたデータと臨床上のイベントとの関連づけが重要である。溶出試験データとヒトに投与した場合の血中薬物濃度の関連性はその一例である。レギュラトリーサイエンスは臨床上の医薬品の有効性、安全性を証明するための試験法や代替法について、その意義・試験条件・適用条件を検討する学問である。一方、薬剤学は医薬品製剤の機能や評価法、製剤特性と臨床上のイベントとの関連性、有効で安全な薬物治療をサポートするための投与設計、製剤設計、有効成分の体内動態などの学問である。すなわち、薬剤学とレギュラトリーサイエンスの分野は多方面で重複する。緒方先生には、薬剤学とレギュラトリーサイエンスについて説明いただく。

【ランチョンセミナー 5】 (共催:武州製薬株式会社)

「拡大する委受託製造 -その課題と将来展望-」
演者: 笠井 隆行(武州製薬株式会社) 

趣旨

医薬品の製造を外製化する動きが、2005年の薬事法全面改訂を契機として活発になっている。新薬開発が難しくなり既存の自社工場に稼働余裕が生まれているにも関わらず新製品を投入できなくなってきたこと、年々厳しくなるGMPその他の規制に対する追加投資を迫られるようになってきたことなどが、その動きを加速する要因となっている。医薬品受託製造機関(CMO: Contract Manufacturing Organization)へのアウトソースは医薬品生産方法の選択肢を増やし、効率良い生産を行う上で積極的に活用すべきとの各社の共通認識が下支えとなっており、各CMOは、積極的な投資を行い、ニーズに応じたキャパシティーの拡大を急速に進めている状況である。本講演では、日本の医薬品製造を支える存在になりつつあるCMOビジネスの現状と課題、将来展望について概説するとともに、2010年に結成され、本年で4年目を迎える日本CMO協会の活動内容について報告する。

【ランチョンセミナー 6】 (共催:沢井製薬株式会社)

「がん化学療法における後発医薬品の現状と今後の期待」
演者: 安室  修(亀田総合病院薬剤部)
座長: 和泉 啓司郎(国立国際医療研究センター病院) 

趣旨

我が国の医療費は10年連続で増加を示し、厚生労働省は後発医薬品の使用を促進するため平成30年3月末までに数量シェアを60%以上にすることを目標に掲げた。
抗がん剤治療には高額な薬剤費がかかり、患者さんの自己負担額が大きく、医療費増大の一因でもある。
患者さんの負担軽減のため、国の医療費を削減するため後発医薬品の使用を推奨する。
数多くのメーカーが手掛ける後発医薬品から何を重視しどのように選定するのか、抗がん剤ジェネリックの現状と今後期待すべきことについてご講演いただく。

5月22日(木) ランチョンセミナー7〜9

【ランチョンセミナー 7】 (共催:ニプロ株式会社)

「抗がん剤汚染防止用デバイス「もれま栓キャップ」」
演者: 石渡 俊二(近畿大学 薬学部)
座長: 山内 仁史(ニプロパッチ株式会社) 

趣旨

抗がん剤は皮膚炎などの急性の反応だけでなく、妊娠や発がんへの影響など中長期的な有害反応も引き起こしうる。抗がん剤の混合調製を行う医療従事者は、日常の業務として調製作業を行うため継続的に抗がん剤に曝されることになる。このため、抗がん剤調製に関わる医療従事者の健康被害が危惧されている。

このような抗がん剤による健康被害を抑制するため閉鎖式混合調製器具が開発されており、保険上の加算も認められている。しかし、コストや汎用性などの点から限られた抗がん剤にのみ使用されているのが現状である。

新たに開発された抗がん剤汚染防止用デバイスである「もれま栓キャップ」はバイアルに装着するだけで機能し、ほぼ従来と同様な簡便な操作で調製を行うことができる。また構造もシンプルであるため、製造コストも比較的低く抑えられるものと期待される。今回のセミナーでは「もれま栓キャップ」の性状や取扱い方法、抗がん剤汚染対策において果たす役割について紹介したい。

【ランチョンセミナー 8】 (共催:レニショー株式会社)

「Raman imaging - no longer a bitter pill to swallow」
演者: 美里劫 織雅(レニショー株式会社 ラマンシステムグループ)
    森山  圭(就実大学 薬学部 医薬品構造解析学教室)
司会: 渡部 直樹(レニショー株式会社 ラマンシステムグループ) 

趣旨

最新のラマン分光法は、医薬品の設計から製造プロセスまで重要な分析的役割を果たす。本セミナーは2部にて構成されており、第1部では、最新のラマンイメージング技術の説明(2次元・3次元高速イメージング、錠剤の形に合わせた局面イメージング)、超低周波フィルタによる容易になったテラヘルツ領域での測定、または多変量解析に基づいたデータ処理・解析・定量化、さらには自動化・カスタマイズされた最新のソリューションを紹介する。第2部では高速ラマンイメージング法の利点を最大限に応用した医薬品製剤の各種分析事例を述べる。錠剤内部の医薬品原薬の分散状態の可視化、結晶化判定、および粒度分布解析など、さらには散剤など他の剤形での測定事例も併せて紹介する。

【ランチョンセミナー 9】 (共催:株式会社ココカラファイン)

「調剤薬局から見た、「OTC薬剤師」に求められるもの」
演者: 石原 義光(株式会社ココカラファイン人財採用部)
    羽田 正純(株式会社ココカラファイン人財採用部)
座長: 白幡  晶(城西大学) 

趣旨

薬剤師と言えば薬局で調剤業務を担っているイメージがありますが、地域医療を支える上でOTCも重要なポジションと考えます。
今回は、私ども調剤薬局チェーンの視点から、OTC業務の重要性や、OTCに従事される薬剤師に求められる要件について述べさせていただきます。

第99回の薬剤師国家試験は、その歴史に強く印象づけるものとなりました。
暗記型に偏る方法では点数が取れず、薬学的知識をより深く求められるなったことはもちろんのこと、今まで以上に国民の生活に密着した視点で考えなければならない問題が数多く盛り込まれました。
薬剤学をはじめ、様々な分野を6年間学習した次世代の薬剤師が、その学んだ知識を知恵に替え、どのように国民に還元していくのか。ロキソニンやファモチジンなどのT類医薬品においても重篤な副作用が起こりうることや、立体構造の違いによる副作用頻度の違い、弊社において行った2013年の夏のインターンシップの内容も例に挙げ、薬剤学のOTCへの還元をご検討いただきたい。

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