新潟や甲信越に伝わる郷土鍋を味わう旅

各地の特徴が表れる郷土料理の中でも、鍋料理ほど地域の文化が色濃く反映されるグルメはありません。特色豊かな鍋料理を求めて、甲信越地方に旅に出てみませんか?

山梨県より富士山を望む

山梨県の河口湖より富士山を望む

甲信越のご当地鍋3選

  1. 根菜をいただく!のっぺい汁(新潟県)
  2. とろりと温かいほうとう(山梨県)
  3. 米粉せんべいが決め手!棚田鍋(新潟県)

1.のっぺい汁(新潟県)

のっぺい汁は、新潟の家庭料理を代表する汁物です。鶏肉やにんじん、ごぼう、れんこん、里芋などの具材を鍋で煮込み、醤油やみりんで薄味に仕立てます。

片栗粉を使わずに里芋でとろみをつけているのが特徴です。里芋と並ぶ名産品である鮭や鶏肉を入れるなど、バリエーションが豊かで、正月やお盆などの年中行事でも振る舞われます。冬は出来立ての温かさで、夏には冷まして食べるのがおすすめです。

新潟駅からバスを使って約8分の古町より徒歩約6分でアクセスできる「田舎家」で、のっぺい汁を味わいましょう。

2.ほうとう(山梨県)

ほうとうは、幅広の平打ちうどんが特徴的な山梨県民のソウルフードです。戦国時代、武田軍が戦の陣中食として考案した説があります。

かぼちゃ、ねぎ、しいたけ、じゃがいもなどを味噌ベースの汁で煮込んだ、栄養バランスと消化に優れた郷土鍋料理です。うどんを生めんの状態から煮込むことで汁にとろみがつき、冷めにくく、いつまでも温かい状態で味わうことができます。

甲府駅前ほか河口湖や諏訪湖近くに店舗を構える、創業40年以上の老舗「甲州ほうとう 小作」で絶品のほうとうを味わってください。

3.棚田鍋(新潟県)

棚田鍋は、十日町市にある松之山温泉の旅館が集まって開発したオリジナルメニューです。

棚田で作られた魚沼産のコシヒカリの重湯をベースにした、とろみのある乳白色のスープが印象的です。重湯+だし汁で具材を煮込むという斬新なアイディアが採用されています。はくさい、にんじん、きのこなど旬の食材と豚肉などを入れ、ひと煮立ちしたところに大根おろしを加えた鍋は、雪深い里山の風景のよう。最後に米粉せんべいをのせて出来上がりです。

「ひなの宿 ちとせ」は、棚田鍋を味わえる数少ない宿の一つです。

河口湖(山梨県)