福山は瀬戸内海沿岸の穏やかな気候と豊かな自然に恵まれた広島県第2の都市ですが、意外と福山の観光スポットを知らない、という人も多いのではないでしょうか。新幹線の窓から見える「福山城」があり、古くから潮待ちの港として栄えた風光明媚な「鞆の浦」には江戸時代の街並みが残り、坂本龍馬ゆかりの場所、そしてパワースポットとして知られる仙酔島があります。今回はその他にも家族で楽しめるスポットもあわせて福山の魅力をご紹介します。
目次
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世代も季節も超えて楽しめる外遊び!「みろくの里」
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日本100名城にも選ばれた、福山を代表する城「福山城」
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日本で唯一ボルネオゾウに会える動物園「福山市立動物園」
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たくさんのすべり台で遊べる「ファミリーパーク」
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座敷から瀬戸内海の絶景を楽しむ「福禅寺 対潮楼」
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駅近で天守閣と桜の日本らしい風景が楽しめる「福山城公園」
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江戸時代の姿を令和に留める、鞆の浦のシンボル「常夜燈」
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坂本龍馬ファン必見の場所「龍馬の隠れ部屋 桝屋清右衛門宅」
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国内最古の折衷様式建物が現存する平安時代の寺院「明王院」
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歴代の福山藩主たちが眠る菩提寺「賢忠寺」
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江戸時代後期、学びの歴史を知る「廉塾ならびに菅茶山旧宅」
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坂本龍馬の海の足跡が展示されている「いろは丸展示館」
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四季折々の花々で自然豊かな公園「春日池公園」
みろくの里
世代も季節も超えて楽しめる外遊び!「みろくの里」
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テーマパーク
みろくの里は福山市藤江町にあるテーマパークです。27万平方メートルもの広大な敷地の中に20種類以上のアトラクションを設置。実物大の恐竜42体を展示する「ダイナソーパーク」、昭和30年代の街並みを忠実に再現した「いつか来た道」、2022年3月にスタートした本格的なモーターアクティビティ「ビッグビーバギー」と、バラエティ豊かなコンテンツが勢ぞろい。小さなお子様からご年配の方まで1日中いっしょに楽しめる遊園地です。
夏には西日本最大級のレジャープール、冬季にはウインターイルミネーションを開催。季節ごとの屋外レジャーをお楽しみください。
福山城
日本100名城にも選ばれた、福山を代表する城「福山城」
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城
福山城は、徳川家康の従兄弟である水野勝成が築城した城です。日本100名城に選ばれており、城跡は国の史跡に指定されています。見どころのひとつである三層三階の伏見櫓と入母屋造りの筋鉄御門は重要文化財で、京都伏見城から移築したと言われています。天守をはじめとした城郭建造物の多くは残念ながら1945年の空襲で焼失してしまいましたが、その後再建され現在は景観重要建造物に指定されています。「令和の大普請」として天守北側鉄板張りなどの外観を復元した天守内にある福山城博物館は、2022年8月28日にリニューアルオープンしました。城の周囲は福山城公園として桜の名所になっており、福山市民や観光客に愛されています。
福山市立動物園
日本で唯一ボルネオゾウに会える動物園「福山市立動物園」
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動物園・水族館
日本で唯一「ボルネオゾウ」のふくちゃんがいる福山市立動物園。ワオキツネザルのいるサルゾーンも人気で、園内はキリンやライオン、トラなど58種503点(令和3年2月末現在)の動物を近くで見学することができます。富谷池にはサイクルボート乗り場もあるので、隣接するエリアを散策することもできます。また、動物園横には遊具施設「富谷ドームランド」があります。
ファミリーパーク
たくさんのすべり台で遊べる「ファミリーパーク」
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公園
ファミリーパークは、自然の中で遊べる子供が喜ぶ施設が盛りだくさんの公園です。公園のシンボルである「アドベンチャーわんぱくランド」はすべり台が多い場所として知られており、凸凹すべり台やローラーすべり台、スパイラルスライダーなど、多種多様なすべり台で遊ぶことができます。またターザンロープなどもついている大型遊具も、子ども達に大人気です。他にも、30羽以上が生息するくじゃく園や展望台があります。ただし、飲食施設がないため、長時間遊ぶ場合はお弁当を持ち込むのがおすすめです。
福禅寺 対潮楼
座敷から瀬戸内海の絶景を楽しむ「福禅寺 対潮楼」
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遺跡・史跡
対潮楼は福禅寺に隣接した客殿として1690年頃に造られ、現在では国の史跡に指定されています。対潮楼の座敷からは仙酔島や弁天島といった、瀬戸内海に浮かぶ島々の風光明媚な景観を堪能することができます。1711年、朝鮮通信使として訪日した李氏朝鮮の文官李邦彦はその素晴らしい眺めを「日東第一形勝」(朝鮮よりも東にある場所で一番美しい景勝地)と賞賛しました。また、いろは丸事件の際に、坂本龍馬を代表とする海援隊が紀州藩を相手に談判を行った場所としても有名です。
福山城公園
駅近で天守閣と桜の日本らしい風景が楽しめる「福山城公園」
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公園
JR福山駅から徒歩約5分のところに位置する公園が「福山城公園」です。園内には福山城の他、国宝刀剣9点をはじめ福山市や瀬戸内圏に縁の深い作家の作品を多数展示しているふくやま美術館、草戸千軒の街並みを再現した展示室を構えるふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)が点在しています。また、ソメイヨシノをはじめ、ヤマザクラやサトザクラなどが植樹されており、春には福山市民をはじめ観光客で賑わいます。秋にも菊花展覧会が開催されるなど、四季折々のイベントが行われます。
常夜燈
江戸時代の姿を令和に留める、鞆の浦のシンボル「常夜燈」
「日本で最も癒やされる港町」と呼ばれている鞆の浦のシンボルが、この常夜燈です。江戸時代に建てられた灯台で、高さ約5.5m、海中にある基礎まで含めると約11mもあり、その大きさは現存している江戸時代の常夜燈の中では日本最大級といわれています。付近には常夜燈だけでなく、江戸時代の港湾施設である雁木や波止場、焚場跡、船番所跡がほぼ完全に近い形で現存しています。江戸時代の港湾施設がこのような形で残っているのは奇跡的なのだそう。常夜燈には日没の訪れとともに暖かくほのかな灯が点灯し、昔を偲ばせる情緒のある景色が楽しめます。
龍馬の隠れ部屋 桝屋清右衛門宅
坂本龍馬ファン必見の場所「龍馬の隠れ部屋 桝屋清右衛門宅」
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美術館・博物館
龍馬の隠れ部屋 桝屋清右衛門宅(ますやせいえもんたく)は、坂本龍馬ファンであれば必ず訪れておきたい観光スポットです。坂本龍馬は江戸末期に紀州藩に対して談判したことで有名な「いろは丸事件」の際、ここに才谷梅太郎の名で数日間滞在しました。当時身を潜めていた屋根裏の隠し部屋が現在一般公開されています。また建物の土間スペースには「瀬戸内小物と暮らしの雑貨MASUYA」という雑貨店があり、福山や鞆の浦をモチーフにした雑貨などが購入できます。
明王院
国内最古の折衷様式建物が現存する平安時代の寺院「明王院」
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神社仏閣
明王院(みょうおういん)は平安時代である807年に、弘法大師が開いたと伝わっています。本堂は鎌倉時代末期に再建されたものであり、また五重塔は南北朝時代初期に建築されたものとして、本堂と共に国宝に指定されています。本堂は和様と唐様の両方を用いた折衷様式の建物として国内最古とされており、また五重塔は現存する全国の五重塔のうち5番目に古い、純和様建築の美しい塔です。明王院は「花の寺」とも呼ばれており、春にはサクラ、秋には紅葉が楽しめます。他にも国指定の重要文化財の本尊、広島県指定の重要文化財の山門や書院、福山市指定重要文化財の仏像など多くの重要文化財があります。
賢忠寺
歴代の福山藩主たちが眠る菩提寺「賢忠寺」
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神社仏閣
賢忠寺は福山藩主水野家の菩提寺で、水野忠重の菩提を弔うために、その息子である福山藩の初代藩主水野勝成の手によって建立されました。水野家墓地には忠重を始め、初代勝成や三代勝貞・四代勝種など水野家当主の五輪塔があり、いずれも県指定の史跡や重要文化財となっています。また、徳川家康から贈られたとされる約400年前の砂時計も保存されています。なお、入り口にはかなり立派な中国禅宗様式山門があり、門をくぐると付設の「かなりや幼稚園」があります。
廉塾ならびに菅茶山旧宅
江戸時代後期、学びの歴史を知る「廉塾ならびに菅茶山旧宅」
廉塾(れんじゅく)は、江戸後期の儒学者・教育者・詩人の菅茶山(かんちゃざん)によって開かれた私塾です。廉塾と菅茶山旧宅は1953年に国の特別史跡に指定されています。廉塾は福山藩の郷学として、全国から集まった常時20人程度の塾生が共に学んでおり、後に『日本外史』を著す頼山陽も塾頭をしていました。講堂・寮舎・居宅は現在もなお旧観を維持し、特に講堂は茶山が京都に遊学した後に建てられ、竹と板を組み合わせた斬新な縁台や方円の手水鉢など学び舎としての風情を色濃く遺しており、当時を偲ばせてくれます。※現在講堂部分は修復作業中ですが、見学可能となっております。
いろは丸展示館
坂本龍馬の海の足跡が展示されている「いろは丸展示館」
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美術館・博物館
いろは丸展示館は江戸時代に造られた蔵をそのまま利用し、この付近で海難事故を起こしたいろは丸関連の展示を行っている施設です。この蔵は「大蔵」と呼ばれており、国の登録文化財に指定されている貴重な建物です。館内には1867年に事故で沈没したいろは丸の引き揚げ品や、沈没状況を説明したジオラマ、坂本龍馬の隠れ部屋を再現した展示などがあります。2階には等身大の精巧な龍馬人形が展示されているので、龍馬ファンはぜひ訪れてみてください。ここは常夜燈や胡神社などとともに、鞆の浦にとって重要な観光スポットといえるでしょう。
春日池公園
四季折々の花々で自然豊かな公園「春日池公園」
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公園
春日池は、江戸時代の初期に福山藩の初代藩主として知られている水野勝成によって造られた灌漑(かんがい)用の溜池です。長年農業用水に利用されてきましたが、1986年に一部が埋め立てられて以降は、現在のような公園となりました。園内の中心には、「太陽の滴」と名のついたモニュメントがあります。その他、サクラやばら園、花菖蒲園などがあり、季節を問わずさまざまな風景を楽しめると評判です。特にばら園はばらの街と呼ばれる福山らしく、美しいばらが咲き誇る様子を楽しめます。
福山には歴史、文化、穏やかな海に囲まれた美しい景色、テーマパークなど、たくさんの素晴らしい観光スポットがあります。さらに、坂本龍馬ファンであれば「いろは丸事件」関連のスポットも多いので、ぜひ一度は訪ねてみられてはいかがでしょう。
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※2024年2月1日時点の情報です