戦国大名である斎藤道三や織田信長などのゆかりが深い岐阜県。二人が拠点としていた岐阜城や、郡上八幡城、趣深い町並みなど歴史を感じる場所が多く残っているのが特徴的です。ここでは、一度は訪れておきたい岐阜の人気観光名所を紹介いたします。
目次
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斎藤道三、織田信長ゆかりの山城「岐阜城」(岐阜)
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葛飾北斎も描いた若返り伝説を持つ「養老の滝」(養老)
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江戸時代の趣を留めた「岩村城下町」(恵那)
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中山道の43番、石畳に歴史を感じる宿場町「馬籠宿」(中津川)
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栗ひろい体験で栗の魅力を満喫「いが栗の里 中津川マロンパーク」(中津川)
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SNSで人気爆発!「睡蓮」そっくりな「名もなき池(通称モネの池)」(郡上八幡)
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千変万化!日本最古の木造再建城「郡上八幡城」(郡上八幡)
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郡上八幡の清き水が創り上げた「大滝鍾乳洞」(郡上八幡)
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伝統を次代に伝える自然豊かな里「飛騨の里」(高山)
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江戸風情の溢れる「飛騨高山の古い町並」(高山)
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合掌造り、上から見るか?下から見るか?「白川郷」(白川郷)
岐阜城(岐阜)
斎藤道三、織田信長ゆかりの山城「岐阜城」
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城
岐阜城は金華山の頂きにある山城で、斎藤道三の時代には稲葉山城と呼ばれていました。竹中半兵衛がわずか数十名で奪った城としても有名で、後の城主・織田信長がこの地の名を「井口」から「岐阜」に改めたことで、岐阜城と呼ばれるようになりました。城下に長良川を湛えた堅固な立地ながら、湧き水が出ないため籠城に不向きで、意外なことに幾度も落城し、城主を変えています。1600年に廃城となりましたが、明治期にトタン葺きの模擬天守が建てられ、昭和期には現在の立派な天守に生まれ変わりました。城内は、信長をテーマにした展示のほか、4階展望室からは岐阜市内を一望できます。時期によっては夜間営業も行っているので、夜景を見ることもできます。国の史跡に選ばれており、戦国時代から残る石垣も要チェック。
養老の滝(養老)
葛飾北斎も描いた若返り伝説を持つ「養老の滝」
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自然
養老の滝は落差約32m、幅約4mの滝で、日本の滝百選に選定されています。(1990年選定)かつて葛飾北斎が「諸国瀧廻り・美濃国養老」として威容を描いたことでも有名です。滝の周りは自然豊かなので、春には桜、秋には紅葉など、時期によって異なる表情を見せてくれます。滝の周辺は養老公園と呼ばれ、散策路を進めば個性豊かな七つの橋にアクセスできます。また、養老神社には湧き水が出ており、「養老の滝・菊水泉」として日本の名水百選に選ばれ、味わいは「まろやか」とされています。この水にはお酒の匂いがした、木こりが老いた父に飲ませたら若返ったという「養老孝子伝説」があります。
岩村城下町(恵那)
江戸時代の趣を留めた「岩村城下町」
岩村城下町には江戸時代の建物が50軒以上も現存しており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された区間が1.3キロも続いています。地域の郵便局や信用金庫が景観を損ねない和風のデザインになっているのも印象的です。当時の製法で作られたカステラを提供するお店もあるので、まるで江戸時代にタイムスリップしたような雰囲気を楽しむことができるでしょう。岩村城は織田信長の叔母・おつやの方が女城主として治めていたことでも有名です。彼女は領民を守るために悲劇的な最期を迎えましたが、現在でも地元民から慕われ、地酒のモチーフにもなっています。軒先には女城主おつやの方にちなみ、女将さんの名前を書き込んだ青い暖簾を下げる文化も生まれました。
馬籠宿(まごめじゅく)(中津川)
中山道の43番、石畳に歴史を感じる宿場町「馬籠宿」
馬籠宿(まごめじゅく)は中山道の要地として栄えた宿場町です。当時の建物は既に焼失していますが、枡形の地形や石畳の坂道など、当時の姿も残っています。坂の両脇には再建された建物が並んでおり、大人の背丈より大きな水車も見所のひとつです。水車が奏でる音に耳を傾けながら、坂道に吹く風を感じてみませんか?飲食店も数多く、木曽発祥とも伝わる五平餅は食べ歩きにもってこいの一品。胡桃と醤油の香る五平餅を是非、味わってみてください。展望広場まで足を運べば、恵那山を眺めることもできます。また、馬籠宿は文豪・島崎藤村の生誕の地としても有名。藤村記念館を訪れて、彼の生涯を振り返ってみるのも良いでしょう。
いが栗の里 中津川マロンパーク(中津川)
栗ひろい体験で栗の魅力を満喫「いが栗の里 中津川マロンパーク」
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グルメ
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自然
中津川の特産品と言えば栗きんとんです。これはおせち料理の栗金団とは全くの別物。口に入れるとほろほろ解けるのが特徴で、お土産としても人気の和菓子です。調理工程は至ってシンプル。潰した蒸し栗に砂糖を加え、茶巾などで栗型に絞れば完成です。蒸し器があれば、家庭で作ることも難しくありません。でも、どうせ作るなら素材にもこだわりたいですよね。中津川マロンパークなら、栗きんとんに欠かせない本場の栗を楽しく手に入れることができます。いがの中の栗を掘り出す貴重な体験は栗園でしか味わうことができません。開園期間は秋季1ヶ月程度と短いですが、ぜひ家族や友人と連れ立って、思い出作りを楽しんでください。
名もなき池(通称モネの池)(郡上八幡)
SNSで人気爆発!「睡蓮」そっくりな「名もなき池(通称モネの池)」
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自然
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フォトジェニック
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絶景
名もなき池は、クロード・モネの代表作として知られる「睡蓮」に描かれた景色とそっくりな池です。水の透明度が高い上に、初夏になると睡蓮が咲き誇るため、時期を狙って写真を撮れば「睡蓮」を再現できます。モネが日本を訪れてモデルにしたのではないかと勘ぐってしまいますが、実際にモデルとなったのはモネが造成した「水の庭」。その所在地はもちろん、フランスです。しかし、モネは日本庭園を意識して「水の庭」をデザインしているので、日本で「睡蓮」に似ている池が存在するのも、おかしな話ではありませんね。なお、名もなき池には色鮮やかな錦鯉が泳いでいるので、花が咲く時期を外しても、彩り豊かな写真を撮ることができますよ。
郡上八幡城(ぐじょうはちまんじょう) (郡上八幡)
千変万化!日本最古の木造再建城「郡上八幡城」
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城
郡上八幡城(ぐじょうはちまんじょう)は様々な異名を持つ山城です。荒々しい石垣が特長で、「八幡城跡」として県の史跡文化財に、「八幡城」として市の重要文化財に指定されています。区分は模擬天守ですが、かの司馬遼太郎も「街道をゆく」で雪中の八幡城の美しさを讃えています。夏になって深緑の木々に囲まれた姿は「積翠城」と表現されますが、秋には一転して紅葉に包まれ、違った姿を見せてくれます。特に、11月中旬頃、見頃をむかえた時期におこなわれるライトアップは必見!燃えるような紅葉に包まれた天守は「天守炎上」と囃されるほどです。また、秋冬の朝に濃い朝霧に浮かぶ威容は「天空の城」と評されています。
大滝鍾乳洞(郡上八幡)
郡上八幡の清き水が創り上げた「大滝鍾乳洞」
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自然
大滝鍾乳洞は総延長2kmの長大な石灰洞窟です。東海地区最大級とされていますが、一般公開されているのは約700mの範囲に限られています。入口に辿り着くには、木製のケーブルカーで斜面を登り、入る前から冒険気分を駆り立てられます。舗装された入口から内部へ入ると、坑道のような道の先に大人の肩幅より少し広い程度の空間が延々と続いており、非日常の空間を味わうことができます。最大の特徴は、地区内でも随一の水分量に由来する白く美しい鍾乳石。また、金属イオンが溶け込んだ赤い鍾乳石も存在します。深部にある「神秘の大滝」は落差30m。日本の地底滝としては最大級とされています。
飛騨の里(高山)
伝統を次代に伝える自然豊かな里「飛騨の里」
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美術館・博物館
飛騨の里は、国の重要文化財4棟を含む飛騨各地の古民家を、移築復元した野外集落博物館です。当時の生活を支えた茅葺き、榑葺き屋根の民家や作業小屋を見学することができます。また、飛騨の伝統文化を現代に伝える役目も担っており、さしこ細工やくみひも作りなどの実演も日替わりで実施しています。お正月には新春かるた会、夏には竹馬や水鉄砲遊びなど、昔ながらの遊びに触れられる行事も用意されているので、小さなお子さまが退屈しないのはもちろん、大人の皆さんも童心に帰ってお子さまとの時間が楽しめるはずです。
飛騨高山の古い町並(高山)
江戸風情の溢れる「飛騨高山の古い町並」
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グルメ
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フォトジェニック
北アルプスに代表される雄大な自然に囲まれ、春と秋の高山祭など、歴史と伝統文化が息づく町、飛騨高山。なかでも「古い町並」と呼ばれる市内中心部のエリアには、江戸時代後期から明治時代にかけての町家建築が並び、当時のままの趣のある家屋や商店が建ち並んでいます。エリア内にある飛騨高山まちの体験交流館では、一位一刀彫や組紐づくりなどの伝統的な工芸品や民芸品の体験がすることもできます。
また、古い町並にはテイクアウトグルメが豊富です。飛騨牛の串焼きや握り寿司、醤油味が特徴のみたらしだんごやエゴマがたっぷり使われた五平餅など、どれを味わうか目移りすること間違いなしです。そしてエリア内に7つある酒蔵では、それぞれの蔵で地酒の試飲を楽しむこともできますよ。
近くには日本で唯一現存する郡代役所・高山陣屋が残っており、江戸幕府の歴史を感じていただけるだけでなく、愛らしい真向兎の釘隠しまで、細部にも見どころがたくさんあります。
白川郷(白川郷)
合掌造り、上から見るか?下から見るか?「白川郷」
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世界遺産
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自然
四季折々異なる姿を楽しめるのが「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として1995年に世界文化遺産に登録された白川郷です。夏は田園が美しく、蝉時雨の中を歩けば、都会では感じられない郷愁に浸ることができます。また、近くで見る合掌造りの大きさには圧倒されること間違いなし。見学施設となっている長瀬家、和田家、明善寺、神田家は大規模な合掌造り民家です。5階建ての合掌造りもあり屋根の構造を建物の中から見学することもできます。冬になると合掌造りは雪化粧を纏います。展望台からは雪に覆われた合掌集落を一望できます。この景色から、風向きや太陽が昇る方角を考慮し、屋根の雪が解けるよう合掌の向きが揃えられていることがわかるでしょう。ちなみに、人気アニメの舞台としても有名。聖地巡礼に訪れるファンも多いです。
岐阜には戦国大名ゆかりの史跡のほか、養老の滝や大滝鍾乳洞などの自然を感じられる場所など大人なら一度はゆっくり訪れてみたい観光スポットがたくさんあります。この記事を参考に、ぜひ岐阜へ出かけてみてはいかがでしょうか。
※2020年12月1日時点の情報です。
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