沖縄本島から西へ、海を越えた先にある久米島。かつて交易が盛んだった時代から「琉球列島で最も美しい島」と称され、東洋一の美しさともいわれる「はての浜」をはじめとする絶景スポットが島の随所で見られます。この記事では、白い砂浜と青い海に包まれるビーチや、交易の歴史を感じられる城跡、伝統的な工芸品にふれられる施設など、魅力あふれる久米島の観光スポットを厳選してご紹介します。
目次
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エメラルドグリーンの海と真っ白な砂浜に包まれる絶景スポット「ハテの浜」
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久米島で最も高い場所にある山城から沖縄グスク時代に思いを馳せる「宇江城城跡」
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女性が拝むと子宝に恵まれるとされるパワースポット「ミーフガー」
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山に囲まれた砂浜でプライベートビーチ気分を味わえる「アーラ浜」
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海辺の断崖に立つ史跡に久米島の交易文化を見る「具志川城跡」
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久米島に伝わる伝統の織り染め技術を体験「久米島紬の里 ユイマール館」
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約3kmの白い砂浜が印象的な絶好のサンセットスポット「シンリ浜」
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約600万年前に生み出された世界的にも珍しい自然の芸術「畳石」
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天然記念物クメジマボタルから久米島の自然を学ぶ「久米島ホタル館」
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大水槽で泳ぐウミガメたちや子ガメに癒やされる「久米島ウミガメ館」
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久米島を代表する真っ白な砂浜と遠浅の海で海水浴を楽しめる「イーフビーチ」
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久米島の豊かな自然を馬たちと一緒に味わいつくす「久米島馬牧場」
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観光の前に訪れたい!久米島の歴史や文化を深く学べる「久米島博物館」
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樹齢250年を超える琉球松に久米島の歴史を感じる「五枝の松」
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手造りにこだわった泡盛が自慢!4代にわたって続く造り酒屋「米島酒造」
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海抜200mの崖から雄大な海を見下ろせる、絶好のビュースポット「比屋定バンタ」
ハテの浜
エメラルドグリーンの海と真っ白な砂浜に包まれる絶景スポット「ハテの浜」
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自然
久米島の海岸線から送迎船で約20分の沖合に浮かぶ砂浜だけの島「ハテの浜」。エメラルドグリーンの海に囲まれたこの島は、約7kmにおよぶ3つの砂州でできており、東洋一の美しいビーチともいわれています。海水浴やシュノーケリング、散歩など、島での楽しみ方はさまざま。驚くほどの開放感のなかで、遠く広がる海と空の絶景に包まれれば、身も心もリフレッシュできるでしょう。島へは船でしか行けないので電話予約を忘れないようにしましょう。
宇江城城跡
久米島で最も高い場所にある山城から沖縄グスク時代に思いを馳せる「宇江城城跡」
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遺跡・史跡
国の史跡名勝天然記念物に指定されている景勝地「宇江城城跡」(うえぐすくじょうあと)。久米島で最も高い標高約310mに位置する山城で(※2021年12月現在)、遺物が多く出土していることから、沖縄のグスク時代の歴史と文化を知るうえで重要な史跡となっています。城跡からほぼ360度を見渡せるため、久米島を一望できるだけでなく、天気の良い日は沖縄本島も望めます。沖縄の歴史に思いを馳せながら、遠く広がる絶景を眺めれば、久米島での良い思い出となるでしょう。
ミーフガー
女性が拝むと子宝に恵まれるとされるパワースポット「ミーフガー」
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自然
「ミーフガー」は岩の中央に大きな穴が開いている巨大な奇岩で、久米島北側の海岸の岸壁に立っています。20mを超える大岩は400万年ほど前にできたもので、中央の割れ目を中心に左右で異なる岩石から構成されています。荒々しい岩場の海岸線に立つ大岩をみれば、自然の力や地球の歴史に圧倒されるでしょう。また、「ミーフガー」は女岩とも呼ばれており、子宝を望む女性が岩を拝むとご利益があるといわれています。せっかく拝むならできるだけ岩に近づきたいところですが、足場が悪いので足元に注意して進み、無理をしないようにしましょう。
アーラ浜
山に囲まれた砂浜でプライベートビーチ気分を味わえる「アーラ浜」
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自然
白い煙突のある、製糖工場の横から標識をたよりに車を走らせ10分ほど行った先、視界が開けた先に広がるのは、山に囲まれたプライベートビーチのような自然海岸「アーラ浜」。隠れ家的なこの浜なら、ビーチにありがちな騒がしさとは離れて落ち着いた雰囲気のなかで海を楽しめます。このビーチの魅力は、海に沈んでいく夕日。浜が久米島の西側に位置しているため、刻一刻と夕日が沈みゆく様を心行くまで楽しめます。落ち着いて自分と向き合えるこの場所で、心洗われる絶景に包まれてみてはいかがでしょうか。
具志川城跡
海辺の断崖に立つ史跡に久米島の交易文化を見る「具志川城跡」
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遺跡・史跡
久米島の交易文化を今に伝える国指定史跡「具志川城跡」。15世紀始めに久米島の北西海岸に築かれたもので、正門以外を断崖と海に囲われた強固な造りをしています。安山岩の平石積みと、石灰岩や安山岩の混合物で造られた城壁は、具志川城の特徴の一つ。発掘調査ではかつて中国から伝わったとされる品が多く出土しており、久米島が交易の要所であったことがうかがえます。小高い城跡から海を見下ろし、久米島の歴史の一端を感じてみてはいかがでしょうか。
久米島紬の里 ユイマール館
久米島に伝わる伝統の織り染め技術を体験「久米島紬の里 ユイマール館」
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美術館・博物館
「久米島紬の里 ユイマール館」は、久米島の伝統工芸品である久米島紬(つむぎ)の工房です。久米島紬は国の重要無形文化財にも指定されており、芸術的価値が高く、地域色の強い染色物です。「久米島紬の里 ユイマール館」の魅力の一つが、大人から子どもまで楽しめる織り染め体験。現役の職人さんから教わりながら、オリジナルのコースターやバンダナを制作できます。ここでのみ取り扱っている反物やかりゆしウェア、名刺入れなどの販売も行なっているので、旅のお土産にぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
※諸般の事情により織り染め体験はお休みとなる場合がございます。
シンリ浜
約3kmの白い砂浜が印象的な絶好のサンセットスポット「シンリ浜」
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自然
久米島の西に広がる長さ約3kmの白い砂浜「シンリ浜」。浜の名前の由来となっている「シンリル」には、地元の言葉で滑るという意味があり、「シンリ浜」はその名のとおり、足をとられて滑りそうな砂の多い浜となっています。島の西側にあるため、サンセットポイントとして人気が高く、さらには久米島空港が近くにあることから、飛行機の離着陸を間近で見られるビュースポットでもあります。キャンプ場もあるので、テントを張って、暮れゆく浜辺の景色に時間を忘れて癒やされてみてはいかがでしょうか。
※キャンプ場の使用は無料ですが、事前申請(久米島町環境保全課)が必要です。
畳石
約600万年前に生み出された世界的にも珍しい自然の芸術「畳石」
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自然
国の天然記念物に指定されている「畳石」は、約600万年前に安山岩のマグマが冷えて固まってできたもの。マグマがゆっくりと冷えながら地中から地上へ隆起する過程でできた割れ目(地学用語で「柱状節理」と呼ばれます)が、まるで畳を敷き詰めたように見えることから、畳石の名で呼ばれています。柱状節理の直径は1mほどあり、その数は1,000以上にもおよぶとされ、世界的にも珍しいその景観から、学術的価値の高い貴重な場所となっています。より多くの石を見たいなら、干潮時に行くのがおすすめ。奇岩の広がる景色を見れば、自然の不思議な力を感じられるでしょう。
久米島ホタル館
天然記念物クメジマボタルから久米島の自然を学ぶ「久米島ホタル館」
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美術館・博物館
「久米島ホタル館」は久米島に生息する県指定の天然記念物、クメジマボタルについて学べる施設。ホタルの保護を目的として2000年に開館したこの施設では、ホタルだけではなく、ホタルを取り巻く自然環境や、ホタルと関わりの深い昆虫や鳥など多くの生物を飼育し、それらについても学べます。案内人が常勤しているので、気になることがあればなんでも質問できるのもうれしいポイント。館内の展示で学んだあとは、屋外のビオトープや自然にふれて、久米島の自然を肌で感じてみるのもおすすめです。
久米島ウミガメ館
大水槽で泳ぐウミガメたちや子ガメに癒やされる「久米島ウミガメ館」
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動物園・水族館
アオウミガメ、アカウミガメ、タイマイなどのウミガメが飼育されている施設「久米島ウミガメ館」。久米島の離島の一つ、奥武島に位置するこの施設は、ウミガメを取り巻く環境保護と調査研究を目的としてつくられており、ウミガメの生態をさまざまな展示から学べます。いくつかの展示のなかでも、ウミガメたちが優雅に泳ぐ大水槽は必見。可愛らしい子ガメの水槽にもぜひお立ち寄りください。また、ウミガメ館の近くには、国指定天然記念物・畳石もあるので、併せて見学するのもおすすめです。
動物取扱業に関する表示
- [動物取扱業の氏名]
久米島町長
- [事業者名称と所在地]
久米島ウミガメ館
〒901-3106 沖縄県島尻郡久米島町字奥武170番地
- [動物取扱業の種別]
展示
- [登録番号]
沖動展708号
- [登録年月日]
平成24年3月21日
- [有効期限]
令和4年3月20日
- [動物取扱責任者]
塚越佳充
イーフビーチ
久米島を代表する真っ白な砂浜と遠浅の海で海水浴を楽しめる「イーフビーチ」
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自然
「イーフビーチ」は久米島を代表するビーチのひとつで、日本の渚100選にも選ばれています。約2km続く白い砂浜は、波が穏やかで遠浅なため、マリンスポーツに最適です。遠浅なその地形から、干潮と満潮で景色が大きく変わるという特徴もあります。海水浴を楽しんだり、浜辺での散歩を楽しんだりするときは、潮の時間帯をよくチェックしてから行くようにしましょう。また、ビーチ周辺にはホテルやダイビングショップもあります。海水浴に最適なこのビーチで、海を思い切り楽しんでみてはいかがでしょうか。
注)管理海水浴場では御座いませんので、海水浴を行う際は各人での安全管理をして頂き、個人の責任の下行ってください。
久米島馬牧場
久米島の豊かな自然を馬たちと一緒に味わいつくす「久米島馬牧場」
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自然
かつて久米島で人々と暮らしていた在来系の馬が飼育されている「久米島馬牧場」。海や山でのさまざまな体験を馬と一緒に楽しめる、思い出づくりにもぴったりの人気スポットです。浜辺を散歩したり、海に入ったり、丘やグスクを目指して山を登ったり、石切場を探検したりと、馬と一緒にできる体験メニューはさまざま。温厚な在来系の馬たちだからこそ、初めて馬とふれあう人でも安心して体験を楽しめます。久米島での特別な時間を、馬たちと一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか。
久米島博物館
観光の前に訪れたい!久米島の歴史や文化を深く学べる「久米島博物館」
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美術館・博物館
久米島の歴史や自然、文化を知ることができる「久米島博物館」。久米島についてより詳しく知りたいなら、ぜひ立ち寄りたいスポットです。2000年にオープンし、「時代の移り変わり」や「島の暮らし」などをテーマに、文化財などの資料がわかりやすく豊富に展示されています。さまざまな資料が閲覧できたり、文化講座や特別展、夏休みには子ども学習教室なども開催されたりしているので、研究学習にも役立つ施設です。この博物館を訪れて久米島について知れば、久米島の史跡や自然を見る目が変わってくるので、観光を始める前に訪れてみてはいかがでしょうか。
五枝の松
樹齢250年を超える琉球松に久米島の歴史を感じる「五枝の松」
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自然
国の天然記念物に指定されている樹齢250年を超える琉球松「五枝の松」。1839年に植えられたとされるこの松は、根元から横へと枝が這う特徴的な姿をしており、その面積は約250平方メートルにもおよびます。その景観から沖縄県の二大名松や日本の名松百選にも選ばれており、雄大な松を前にすれば、久米島の歴史と自然の力強さを感じるでしょう。また、松のあるこの地はクメジマボタルの生息地でもあり、5月上旬にはホタルの飛び交う姿も見られます。
米島酒造
手造りにこだわった泡盛が自慢!4代にわたって続く造り酒屋「米島酒造」
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グルメ
「米島酒造」は久米島に2ヵ所ある泡盛工場のうちの一つで、1948年の創業以来、家族でその製法を守り続けています。「米島酒造」のこだわりは、なんといっても手造りの泡盛。天然記念物に指定されるクメジマボタルが生息する清流・白瀬走川の水からじっくりと時間をかけて造られた酒は、至高の逸品です。その味は国内外からも高く評価されており、手造りならではの複雑な味は、お酒が好きならぜひ一度味わってみたいもの。久米島に古くから伝わる泡盛をぜひ産地で味わってみてはいかがでしょうか。
比屋定バンタ
海抜200mの崖から雄大な海を見下ろせる、絶好のビュースポット「比屋定バンタ」
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自然
県道242号線(通称:久米島一周道路)の北側に位置するビュースポット「比屋定(ひやじょう)バンタ」。バンタとは、地元の方言で崖を表す言葉で、「比屋定バンタ」には、その名のとおり断崖絶壁が広がっています。崖の高さは海抜200m。晴れた日の崖上の展望台からは、サンゴ礁の海やはての浜、粟国島や慶良間島などの島々を見渡せます。展望台には休憩できるスペースもあるので、ドライブの休憩も兼ねて、絶景を見るために訪れてみてはいかがでしょうか。
ビーチや史跡が有名な観光地は多くありますが、久米島のようにそれらが一ヵ所に揃っている場所はなかなかありません。コンパクトな島だからこそ、たくさんの観光スポットを巡れるのも久米島の魅力の一つです。家族や恋人と一緒にアクティビティを楽しんだり、ひとり絶景に浸ったり、島の楽しみ方もさまざま。時間帯によって見える景色が違うこともあるので、干潮や満潮、日没の時間帯を事前にチェックしておくとよいでしょう。この記事を参考に、行きたい場所ややってみたいことにベストな季節や気候を選んで、絶景やマリンスポーツ、ドライブや散策を楽しんでみてください。
※2021年12月1日時点の情報です。
※最新情報は各施設の公式サイトをご確認下さい。