北海道北部、稚内から約52km西側の沖合にある利尻島。車で約1時間30分で一周できる小さな島ですが、豊かな自然の美しさと利尻富士“利尻山”の雄大な眺望で知られ、シーズンには多くの観光客が訪れます。広大な大海原、色とりどりの花々、島のあちこちで臨むことができる利尻富士など多くの絶景に出会える利尻島。本記事では、そんな利尻島のおすすめ観光スポットをご紹介します。
目次
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島全体を見渡すことのできる、利尻島のシンボル「利尻山」
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鏡のように映る逆さ富士が美しい沼「姫沼」
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利尻島の人気観光地、島内最大の湖沼「オタトマリ沼」
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ポンモシリ島とエゾカンゾウが見られる展望台「富士野園地」
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アザラシにも会える火山噴火より生まれた海岸線「仙法志御崎公園」
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夕日と利尻山の眺望を楽しむことができるビュースポット「夕日ヶ丘展望台」
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弁天様が祀られている、龍神の岩に建つ真っ赤なお社「北のいつくしま弁天宮」
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日本海から昇る朝日を堪能できる展望台「ペシ岬展望台」
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昼は花が、夜は星空がきれいな人気場所「南浜湿原」
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映画の世界観に浸れるロケ地めぐりが人気「北のカナリアパーク」ほか
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日本最北の名水をコーヒーにして味わえる「甘露泉水」
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火山活動によってできた神々しい迫力の観光所「カムイテラス」
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噴火によって生み出された、利尻島でも人気の奇岩たち「人面岩・寝熊の岩」
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自然の中で体の芯から温まる「天然温泉 利尻ふれあい温泉」
利尻山
島全体を見渡すことのできる、利尻島のシンボル「利尻山」
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自然
利尻島の中央に位置する標高約1,721mの山です。日本百名山の一つで、その美しい姿から「利尻富士」と呼ばれる島のシンボル的存在になっています。山頂からは島全体を見渡す360度の大パノラマを眺めることができ、全国各地から多くの登山者が訪れます。高山植物が自生する山としても知られ、9合目付近で一面に花々が咲き乱れる様子は、さながら天空の花畑。利尻特有の固有種もあり、美しい眺望と共に足元の花々も楽しめる登山コースです。登山以外にも島内そこかしこで利尻富士のシルエットを臨むことができ、特に北山麓の「姫沼」は逆さ富士が拝めるスポットして人気があります。
姫沼
鏡のように映る逆さ富士が美しい沼「姫沼」
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自然
利尻山の北側、標高約130mの場所に位置し、水深が約2m程の大きな沼です。かつてヒメマスを放流したことがあるため姫沼と呼ばれるようになりました。逆さ富士が美しい沼として知られ、青々とした水面に“利尻山”が上下逆さになって映る姿は、島随一の絶景です。周囲にはエゾマツ、トドマツなどの原生林の中を歩く約1kmの遊歩道が整備され、気軽な散策コースとして人気があります。姫沼に向かう途中には名所として知られるペシ岬や礼文島を臨む絶景スポット「姫沼展望台」があり、合わせて訪れるのもおすすめです。
オタトマリ沼
利尻島の人気観光地、島内最大の湖沼「オタトマリ沼」
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自然
利尻島南東に位置する、島最大の沼湖です。周囲には遊歩道が設けられており、利尻富士の眺望を楽しみながら散策を楽しむことができます。水面の鮮やかな青と沼を囲むアカマツの原生林、そして遠くに臨む利尻山の眺望はまさにこの地ならではの絶景。シーズンを通して多くの観光客で賑わいます。売店が充実しているのも魅力で、地元で採れた新鮮なホタテ焼きやご当地ソフトクリームなど、利尻島のグルメを気軽に味わえるメニューが人気です。また、徒歩圏内には白い恋人の丘とも呼ばれる沼浦展望台があり、ここから見た利尻山が、北海道銘菓「白い恋人」のパッケージになったと言われています。
富士野園地
ポンモシリ島とエゾカンゾウが見られる展望台「富士野園地」
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自然
利尻島北部にあるエゾカンゾウの大群生地。初夏に橙黄色の花が咲くユリ科の植物で、6月~7月に見ごろを迎えます。駐車場から展望台まで遊歩道が設けられており、草原の中を歩きながらだんだんと海が見えてくる様子は壮観。展望台からはウミネコが集団で巣を作ることで知られるポンモシリ島を間近に見ることができ、双眼鏡片手に鳥たちの様子を観察してみるのもおすすめです。背後には利尻富士の雄大な姿をはじめ、360度の眺望を堪能できます。空港やフェリーターミナルから車で約5分の場所にあるので、到着後や出発前に気軽に立ち寄るのがおすすめです。
仙法志御崎公園
アザラシにも会える火山噴火より生まれた海岸線「仙法志御崎公園」
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公園
利尻島の南に位置する仙法志にある公園が仙法志御崎公園です。ここの見どころは、火山の噴火によってできた独特な海岸線。流れ込んだ溶岩によって作られた奇妙な形をした岩や石が続き、ごつごつとした独特の景観が特徴的です。透明度が高くウニや昆布を観察できるほか、公園内にあるアザラシプールではゴマフアザラシの餌やり体験が人気を呼んでいます。公園内の「御崎物産」は地元で三代続く漁師が経営する土産物店で、付近で獲れた昆布を使った商品が一押し。餌やり体験で使うアザラシの餌もここで購入できます。
夕日ヶ丘展望台
夕日と利尻山の眺望を楽しむことができるビュースポット「夕日ヶ丘展望台」
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絶景
空港、フェリーターミナルから車で約5分、標高約56mの高台にある展望台が夕日ヶ丘展望台です。ダイナミックに広がる日本海、ペシ岬、礼文島、付近の街並みはもちろん、利尻山と360度の眺望を楽しむことができる島随一のビュースポットです。その名の通り夕日の眺望が特に美しく、空と海全体が茜色に染まる様子は利尻島を訪れたら必ず見ておきたい絶景。夕方になると多くの観光客が訪れます。高台一面の草原には花々やススキなどその季節ならではの風景が広がり、昼間に訪れても美しい展望台です。
北のいつくしま弁天宮
弁天様が祀られている、龍神の岩に建つ真っ赤なお社「北のいつくしま弁天宮」
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神社仏閣
利尻島の西海岸、海に突き出した「竜神の岩」と呼ばれる巨岩の上に建つ小さな赤いお社。鳥居の先に短い橋が架かり、岩の上に渡ってお参りします。弁天様が嵐で岩に打ち砕かれそうになった弁財船を救い、それに感謝した海の男たちがこの弁天宮を建てたという言い伝えが残っており、昭和54年頃から人々に知られるようになりました。55年にはお社の横に「竜神の岩」と書かれた石碑が建立され、書は元総理大臣三木武夫氏の揮毫によるものです。付近は利尻山が噴火した際に海に流れ込んだ溶岩からできた奇岩・奇石が続き、人面岩、寝熊の岩が特に有名です。
ペシ岬展望台
日本海から昇る朝日を堪能できる展望台「ペシ岬展望台」
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絶景
ペシ岬はフェリーターミナルから徒歩約10分の場所にある標高約93mの岬。ペシとはアイヌ語で崖を意味する言葉で、その名の通り岩山でできた岬で先端は岩肌がむき出しになっています。遊歩道の入り口から展望台がある岬の頂上までは、徒歩約20分。やや傾斜がきつい道が続きますが、スニーカーなどの動きやすい服装で気軽に挑戦できるコースです。展望台からは日本海の大パノラマが堪能できるうえに、天気が良い日には遠くに稚内やサハリンを臨むことができます。日の出鑑賞のスポットとしても人気で、辺りがだんだんとオレンジ色に染まる様子は感動的な美しさです。また、2019年には「恋する灯台」にも認定されました。
南浜湿原
昼は花が、夜は星空がきれいな人気場所「南浜湿原」
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自然
利尻島南部、ミズゴケに覆われた島最大の湿原、南浜湿原。日本各地の重要な湿地の保全を目的とした「日本の重要湿地500」の一つで、学術的にも貴重な湿原です。湿生植物、高山植物の宝庫として知られ、6月~8月にかけて色とりどりの花々を楽しむことができます。広さ約6haの湿原には全長約1㎞の遊歩道があり、手つかずの自然が残る湿原を歩く爽快感は格別です。湿原の向こうにそびえる利尻富士も美しく、星空観賞のスポットとしても人気があります。
北のカナリアパーク
映画の世界観に浸れるロケ地めぐりが人気「北のカナリアパーク」ほか
かの有名女優が主演のミステリー映画は北海道が舞台となっており、利尻島でも多くのロケが行われました。島内の主なロケ地は、沓形、大磯、富士野園地、鴛泊、金崎の5か所。富士野園地はエゾカンゾウの大群生地として知られ、主人公“はる”と子供たちが花畑で楽しそうに歌を歌うシーンが撮影されました。礼文島にはこの映画の撮影を記念した「北のカナリアパーク」があり、舞台となった小学校のセットが撮影時のままの姿で公開されています。利尻島⇔礼文島間はフェリーで約45分、稚内も加えた3か所を周遊するロケ地めぐりが人気です。
甘露泉水
日本最北の名水をコーヒーにして味わえる「甘露泉水」
甘露泉水とは、利尻山を源泉とする名水です。「日本名水百選」の中でも最北の地の湧き水として知られ、ほのかな甘みがあることからその名が付きました。利尻山の2つある登山ルートのうち「鴛泊コース」の3合目付近、標高約290mの場所にあり、登山のスタート地点となる利尻北麓野営場から徒歩約10分と気軽にアクセスできます。森林浴を楽しみながらの道のりの後、甘露泉水で喉を潤す瞬間はまさに至福。野営場では甘露潜水を使ったコーヒーが販売され、深みのある味わいが人気です。
カムイテラス
火山活動によってできた神々しい迫力の観光所「カムイテラス」
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自然
利尻島西海岸、利尻山の火山活動によって作られた溶岩地形が広がるエリア。カムイとはアイヌ語で神を意味する言葉で、カムイテラスは神の庭という意味です。ごつごつした海岸沿いの景観はその名にふさわしい神々しい力強さがあり、遊歩道からの眺めは迫力満点。テラス内には東屋やイス・テーブルセット、無料の双眼鏡が整備されているので、のんびりと海岸散歩を楽しむのにもおすすめです。海に突き出すデッキからは360度の大パノラマが眺められ、海に沈む夕日は格別の美しさがあります。
人面岩・寝熊の岩
噴火によって生み出された、利尻島でも人気の奇岩たち「人面岩・寝熊の岩」
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自然
1万年以上も遥か前の利尻山が噴火した結果、発生した溶岩が海に流れ込んだため奇岩・奇石が多く点在している利尻島西海岸。人面岩・寝熊の岩は数ある奇岩・奇石の中でも撮影スポットとして人気が高い岩です。人面岩は横顔に似ていることから、寝熊の岩は熊が寝そべっているような形をしていることからその名がつけられました。どちらも徒歩約1分の場所とかなり近い場所にあります。すぐ近くには、同じく溶岩によって作られた巨大な岩「竜神の岩」の上に建つ「北のいつくしま弁天宮」があり、岩場の中の小さな赤いお社が独特な景観を作っています。
天然温泉 利尻ふれあい温泉
自然の中で体の芯から温まる「天然温泉 利尻ふれあい温泉」
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温泉
利尻島西部にある日帰りで気軽に楽しめる温泉施設です。炭酸水素含有量が国内トップクラスで、空気に触れると水の色が茶褐色に変化するのが特徴です。神経痛・筋肉痛・関節痛など21もの症状に効果があるといわれ、ゆっくりと体を芯まで温めてくれます。美肌効果も高く、入浴後のお肌はつるつるすべすべになると人気です。露天風呂からは日本海の眺望を楽しむことができ、大海原を眺めながらの温泉は格別の味わいがあります。夜は満点の星空が広がり、どの時間に訪れても自然との一体感が感じられる温泉です。
※露天風呂は5月~10月中旬までの季節運転です。
いくつかの利尻島の観光おすすめスポットをご紹介してきました。手つかずの自然が残る利尻島では、色とりどりの花々に癒されたり、力強い雄大な景色にパワーをもらったり、この島ならではのたくさんの絶景に出会うことができます。都会の喧騒とは無縁の、のどかな島時間を過ごす旅に出かけてみませんか。
※2021年3月1日時点の情報です。
※最新情報は各施設の公式サイトをご確認下さい。