岐阜県北部に位置する高山市は、飛騨地方の中心地であることから飛騨高山と呼ばれる人気の観光地です。城下町の情緒を残す町並みを中心に、歴史と文化を感じるスポット、槍ヶ岳や穂高岳に抱かれた大自然まで、飛騨高山の観光スポットをご紹介します。
目次
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江戸時代の代官所の建築が残る人気の観光スポット「高山陣屋」
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秋の高山祭の舞台となる城下町・高山を見守る鎮守社「櫻山八幡宮」
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全長約800m、日本屈指の大鍾乳洞「飛騨大鍾乳洞&大橋コレクション館」
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クマの可愛らしい姿を間近に見られるテーマパーク「奥飛騨クマ牧場」
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春の高山祭で有名な、高山のもう一つの鎮守社「飛騨山王宮 日枝神社」
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伝統を次代に伝える自然豊かな里「飛騨の里」
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古代遺跡のような外観が印象的な総合博物館「光ミュージアム」
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高山の町を流れる宮川沿いに活気ある朝市「宮川朝市」
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高山の定番スポット、城下町の面影を残す「古い町並」
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約3,000m級の登頂にも挑戦しやすい山岳入門にぴったりの名山「乗鞍岳」
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朱色の美しい橋・中橋のたもとにある市民と観光客の憩いの場「中橋公園」
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土蔵の展示室で城下町高山の歴史と文化を知る「飛騨高山まちの博物館」
高山陣屋
江戸時代の代官所の建築が残る人気の観光スポット「高山陣屋」
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遺跡・史跡
江戸時代に幕府直轄領となった飛騨の支配拠点であった役所が「高山陣屋」です。幕末には全国に約60か所あったと伝わっている陣屋のうち、主要な建物が唯一現存しているのが高山陣屋で、国の史跡にも指定されています。高山陣屋では、公式な儀式が行われた49畳敷の「大広間」や裁判が行われた「御白州」、役宅の居間にあたる「嵐山の間」などを見ることができます。中でも、現存する江戸時代の米蔵として全国でも最大にして最古とみられる「御蔵」は外せない見どころ。陣屋前の広場では朝市が開かれることも有名で、飛騨高山を訪れる観光客が必ずと言っていいほど訪れる人気の観光スポットです。
櫻山八幡宮
秋の高山祭の舞台となる城下町・高山を見守る鎮守社「櫻山八幡宮」
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神社仏閣
櫻山八幡宮は城下町・高山の北側を見守る鎮守社で、創建は仁徳天皇の御代と伝わる由緒ある神社。毎年10月に行われる例祭・八幡祭は、秋の高山祭としても有名です。高山祭とは、高山のもう一つの鎮守社である日枝神社の春の例祭・山王祭と八幡祭の総称で、日本三大美祭の一つにも数えられています。高山祭の一番の見どころは金工や漆工が施された豪華絢爛な祭屋台。秋の高山祭では、屋台が町を巡る曳き廻しや布袋台と呼ばれる屋台のからくり奉納、数百人の祭行列、提灯を灯した屋台を曳く「宵祭」を見ることができます。櫻山八幡宮の境内には、祭屋台を常時展示する高山祭屋台会館もあり、人気の観光スポットとなっています。
飛騨大鍾乳洞&大橋コレクション館
全長約800m、日本屈指の大鍾乳洞「飛騨大鍾乳洞&大橋コレクション館」
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自然
高山市街地から車で約25分、飛騨高山と奥飛騨の中間にある飛騨大鍾乳洞。標高約900mと、観光用に公開されている鍾乳洞の中では、日本一高い場所にあります。「ストロー」と呼ばれるつらら状の鍾乳石が多く見られ、中でも左右にねじれながら垂れ下がる「ヘリクタイト」と呼ばれる鍾乳石は、日本ではここでしか見ることができません。約2億5千万年の歳月をかけて形成された全長約800mの鍾乳洞の中は、ライトアップされた箇所もあり神秘的な雰囲気を楽しめます。併設された「大橋コレクション館」では、飛騨大鍾乳洞の発見者・大橋氏が収集した世界の美術品や装飾品約1,000点を展示。煌びやかなコレクションは一見の価値ありです。
奥飛騨クマ牧場
クマの可愛らしい姿を間近に見られるテーマパーク「奥飛騨クマ牧場」
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動物園・水族館
ツキノワグマやヒグマなど、100頭あまりのクマを飼育する日本では珍しいクマ専門の動物園。愛嬌のあるしぐさでおねだりする姿が見られるエサやり体験や、子グマを抱いて記念撮影をすることもできる“クマのテーマパーク”です。クマ牧場のクマ達は冬眠をしないので、一年中、可愛らしいクマの姿を間近に見ることができるのも魅力の一つ。クマ牧場特製の滋養飲料「熊力ドリンク」や保湿クリームとしても使える「熊の油」をはじめ、クマのぬいぐるみなどのお土産も充実しています。奥飛騨温泉郷から車で約10分の位置にあるので、温泉の行き帰りに一度は立ち寄りたい観光スポットです。
飛騨山王宮 日枝神社
春の高山祭で有名な、高山のもう一つの鎮守社「飛騨山王宮 日枝神社」
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神社仏閣
飛騨山王宮 日枝神社(ひださんのうぐうひえじんじゃ)は、高山城址が残る城山公園の南側に位置する神社です。創建は永治元年(1141年)と伝わる歴史ある神社で、櫻山八幡宮に並ぶ城下町・高山の鎮守社としても知られます。毎年4月に行われる例祭・山王祭は春の高山祭として有名で、秋の高山祭(八幡祭)とともに、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されています。日枝神社の春の高山祭では豪華絢爛な12台の祭屋台が登場し、うち3台でからくり奉納が披露されます。町のシンボル・赤い中橋を渡る屋台は圧巻。また秋の高山祭と同様に、数百人が練り歩く大行列や、提灯を灯した屋台が町を巡る「夜祭」も見どころの一つです。
飛騨の里
伝統を次代に伝える自然豊かな里「飛騨の里」
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美術館・博物館
飛騨の里は、国の重要文化財4棟を含む飛騨各地の古民家を、移築復元した野外集落博物館です。当時の生活を支えた茅葺き、榑葺き屋根の民家や作業小屋を見学することができます。また、飛騨の伝統文化を現代に伝える役目も担っており、さしこ細工やくみひも作りなどの実演も日替わりで実施しています。お正月には新春かるた会、夏には竹馬や水鉄砲遊びなど、昔ながらの遊びに触れられる行事も用意されているので、小さなお子さまが退屈しないのはもちろん、大人の皆さんも童心に帰ってお子さまとの時間が楽しめるはずです。
光ミュージアム
古代遺跡のような外観が印象的な総合博物館「光ミュージアム」
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美術館・博物館
光(ひかる)ミュージアムは、マヤ文明の遺跡をモチーフにした外観が目を引く、美術と歴史・自然史の総合博物館です。高山市の丘陵を利用した地下3階・地上1階の各フロアに美術、歴史、自然史の展示を展開。美術展示の収蔵品には、横山大観の日本画、国宝や重要文化財の太刀に加え、ゴッホやモネの西洋絵画もあります。中でも、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵版画、肉筆浮世絵は有数のコレクションを誇ります。人類の歴史を紐解く人類史展示室では、古代のマヤ・インカ文明の遺物を中心に展示。飛騨展示室では、岐阜県で出土した化石を中心に自然史を紹介する展示や、植物ジオラマと実物大の恐竜模型の展示などを見ることができます。
宮川朝市
高山の町を流れる宮川沿いに活気ある朝市「宮川朝市」
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グルメ
高山の朝市は毎朝2か所で開催されていて、高山陣屋前の広場が「陣屋前朝市」、もう一つが高山の市街地を流れる宮川沿いの「宮川朝市」です。飛騨高山の朝市は日本三大朝市に数えられる活気ある朝市。地元の農家やお店がテントを並べ、新鮮な産直野菜や果物、ここでしか買えない伝統野菜、季節を彩る切り花から、漬物や味噌などの加工品まで、地元の魅力あふれるさまざまな品物が並びます。高山名物の民芸品「さるぼぼ」を並べたお店や、地元のカフェの出店、新たな名物デザートが食べられるお店も見逃せません。素朴な方言に心温まる地元の人々との交流も朝市ならではの魅力です。
古い町並
高山の定番スポット、城下町の面影を残す「古い町並」
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グルメ
JR高山駅から歩いて10分ほどの三町筋一帯は「古い町並」とも呼ばれ、江戸時代の城下町の雰囲気を残す人気の観光エリアです。黒くがっしりとした造りの町屋が立ち並び、出格子が連なる軒下に用水が流れる通りを歩けば、まるでタイムスリップをした気分に。杉の葉を丸くまとめた「酒ばやし」を軒下に吊るした酒造や味噌店、町屋を利用した土産物屋や雑貨店、カフェ、レストランが立ち並ぶ通りは、お買い物はもちろん散策にもぴったりです。しょうゆのシンプルな味付けのみたらし団子や、飛騨牛のにぎり寿司といった、高山名物も見つけられます。
乗鞍岳
約3,000m級の登頂にも挑戦しやすい山岳入門にぴったりの名山「乗鞍岳」
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自然
乗鞍岳(のりくらだけ)は北アルプスの南端に位置し、標高3,026mの剣ヶ峰を最高峰に23の峰を擁する、中部地方を代表する名山です。乗鞍岳に至る道路はマイカー規制が行われ、アクセスはバスかタクシーのみ。岐阜県側からは乗鞍スカイラインを走るバスを利用して、標高約2,700mと日本一高いところにある畳平のバスターミナルまで上ることができます。畳平からスタートすれば、最高峰の剣ヶ峰までは片道約1時間30分。約3,000m級の登頂に挑戦しやすいことでも知られます。高山植物の花畑、槍ヶ岳や穂高岳のパノラマ、天然記念物のライチョウも生息する、美しい大自然が魅力の乗鞍岳。様々なコースがあるので登山入門にもおすすめ。
中橋公園
朱色の美しい橋・中橋のたもとにある市民と観光客の憩いの場「中橋公園」
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公園
観光客に人気のスポット・高山陣屋の前にあり、城下町・飛騨高山の名所や商店街へのアクセスの要となっている中橋公園。中橋とは、高山市内を流れる河川・宮川にかかる橋の一つで、朱色の美しい姿から「赤い中橋」とも呼ばれる飛騨高山を代表する橋です。中橋は桜の名所としても知られ、宮川の穏やかな流れと赤い橋、桜の花が調和する景観の美しさは格別。多くの人が行き交う中橋の西側のたもとにある中橋公園は、市民の憩いの場となっていて、宮川の散策や飛騨高山の観光の休憩スポットにもぴったりの公園です。
飛騨高山まちの博物館
土蔵の展示室で城下町高山の歴史と文化を知る「飛騨高山まちの博物館」
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美術館・博物館
飛騨高山まちの博物館は、城下町・高山の歴史や文化を紹介する博物館です。館内は14の展示室に分かれ、高山城主金森氏、高山祭、郷土ゆかりの作家の美術、伝統工芸、円空仏、昔の生活道具などを常設展示しています。博物館の建物は、江戸時代の豪商、矢嶋家と永田家の土蔵を活用しています。酒造りをしていた永田家の土蔵は、明治8年に建てられたもので、高山で最も大きな蔵の一つです。敷地内には、蔵に囲まれた趣のあるガラス灯の小路、井戸からくみ上げた湧水が流れる芝生公園などが配置され、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。高山の町をよく知るために観光の前にも立ち寄りたいスポットです。
城下町の情緒を残す高山市街地での散策やショッピングに食べ歩きといった観光スポットをご紹介しました。奥飛騨まで足を伸ばせば、北アルプスの大自然を満喫できるスポットも充実しています。ぜひ飛騨高山のあなただけの楽しみ方を見つけてください。
※2021年3月1日時点の情報です。
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