小田原は都内からもアクセスがよいので、都内から小旅行したい場合におすすめのエリアともいえるでしょう。海の幸や歴史探索など、小田原を満喫できる観光スポットをご紹介します。
目次
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市民の寄付などにより復興された小田原市のシンボル「小田原城」
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かまぼこやちくわの手作り体験ができる「鈴廣かまぼこの里」
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鎧兜を着けた凛々しい騎馬像に注目「北条早雲公像」
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生涯を世の中にささげた二宮尊徳を祀る神社「報徳二宮神社」
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一夜のうちに城を築いたように見せかけたとされる、秀吉の知恵が伝わる城「石垣山一夜城」
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小田原出身とゆかりの作家たちと出会える「小田原文学館」
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地球と生命・自然と人間の共生をテーマに活動している「神奈川県立生命の星・地球博物館」
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明治時代に造られたお蔵を利用した小さな博物館「外郎(ういろう)博物館」
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上杉謙信や武田信玄の足跡を感じられる歴史スポット「幸田門跡」
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かつては武家屋敷が並んでいた、文豪たちゆかりのスポット「西海子小路」
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四季折々の花々とトロピカルな植物を満喫できる「小田原フラワーガーデン」
小田原城
市民の寄付などにより復興された小田原市のシンボル「小田原城」
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城
かつて戦国大名・北条氏の居城として知られ、歴史の舞台にもたびたび登場した小田原城。日本100名城のひとつにも数えられています。外観は江戸時代の図面や模型などを基に昭和35年に復興されたもの。城内に入ると、小田原城や歴代城主などの歴史を伝える資料(甲冑、刀剣、絵図、古文書など)や、武家文化にかかわる資料などが数多く展示されています。標高約60mの最上階からは相模湾が一望でき、よく晴れた日には房総半島まで見ることができます。小田原市では平成18 年に天守閣の高さを基準とした高度規制を行い、小田原駅周辺地区では天守閣の高さを超える建物の建築を制限したことからも、小田原市民から大切にされていることがわかります。
鈴廣かまぼこの里
かまぼこやちくわの手作り体験ができる「鈴廣かまぼこの里」
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美術館・博物館
小田原を代表する、かまぼこを中心とした練り物の老舗である鈴廣蒲鉾本店。その鈴廣が小田原の新名所としてリニューアルオープンさせた観光スポットが、鈴廣かまぼこの里です。施設内にあるかまぼこ博物館では、かまぼこの歴史や不思議、素材や栄養について楽しく学ぶことができます。職人たちの技をガラスごしに間近で見られたり、かまぼこ・ちくわづくりを体験できたりします。ちくわは出来立てアツアツを食べることができるので、子どもから大人まで大人気です。「鈴なり市場」ではかまぼこはもちろんのこと、干物、揚げ物など鈴廣がおすすめする特産品を購入することができるので、お土産にもぴったりです。
北条早雲公像
鎧兜を着けた凛々しい騎馬像に注目「北条早雲公像」
小田原駅西口駅前広場のロータリーに立つ、室町時代中後期(戦国時代初期)に活躍した北条早雲(そううん)の像です。高さ5.7m、重さ7tの日本最大級の銅像で、北条早雲が小田原城を奪取した戦法だと伝えられている「火牛(かぎゅう)の計」をモチーフにしています。『北條記』によると、明応4(1495)年、伊豆韮山から箱根を越えて小田原に進出した時、牛の角にたいまつを結び大軍の夜襲に見せかけた戦法「火牛の計」で大森氏を打ち破ったといわれているのです。北条早雲公の銅像を見る際は、ぜひ牛の方にも注目してみてください。
報徳二宮神社
生涯を世の中にささげた二宮尊徳を祀る神社「報徳二宮神社」
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神社仏閣
報徳二宮神社(ほうとくにのみやじんじゃ)は、二宮金次郎こと二宮尊徳翁を祀った神社です。尊徳公は江戸時代に600もの農村を復興させた農村改革の指導者として活躍し、その教えは「報徳(ほうとく)」と呼ばれ昭和を代表する経営者たちにも大きな影響を与えました。報徳二宮神社は、尊徳翁の教えを慕う6カ国(伊豆、三河、遠江、駿河、甲斐、相模)の報徳社の総意によって、小田原城二の丸小峰曲輪の一角に創建されました。神明造りの社殿の拝殿礎石は天保の大飢餓の際、尊徳翁が小田原城内の米蔵を開き、米が人々の手に渡ったことで、小田原11万石の領内から餓死者を一人も出さずにすんだとされる米蔵の礎石が用いられています。年中行事も多く、社殿が創建された日を記念する例祭が毎年4月に行われています。
石垣山一夜城
一夜のうちに城を築いたように見せかけたとされる、秀吉の知恵が伝わる城「石垣山一夜城」
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城
「石垣山一夜城」とは、天正18年、小田原城に立て籠もる北条氏を攻めるために、箱根火山外周の尾根上に豊臣秀吉が築いた総石垣のお城のこと。北条氏に気づかれないように森林の中で城を築き、完成後に一気に木を伐採してまるで一夜にして城が現れたように見えたとされることから、“一夜城”といわれています。関東で最初に造られた総石垣の城で、国の史跡にも指定されています。井戸曲輪や南曲輪の石垣は見ごたえ十分なので、ぜひ訪れてみてください。相模湾や丹沢山地を一望できます。ちなみに、文献によると実際の工期は約80日間を費やしたという記録が残っています。
小田原文学館
小田原出身とゆかりの作家たちと出会える「小田原文学館」
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美術館・博物館
小田原では、明治期以降豊かな歴史と伝統・文化の下で、北村透谷、尾崎一雄などの文学者を輩出し、また、風光明媚な自然と温暖な気候に恵まれた別荘地や保養地として注目を集め、北原白秋や坂口安吾など多くの文学者が滞在しすぐれた作品を残しています。小田原文学館は、このような小田原出身やゆかりの作家を紹介している施設で、本館、別館、尾崎一雄邸書斎の三つの建物からなり、このうち本館では常設展示のほか特別展示(年1~2回)や、館蔵資料をテーマごとに紹介する特集展示などを開催しています。また、別館の白秋童謡館では、小田原で多くの名作童謡を発表した北原白秋を顕彰しており、白秋が日本で初めて本格的に翻訳した英国の伝承童謡「マザー・グース」のコーナーなどもあります。尾崎一雄邸書斎は、尾崎が長年に渡り創作活動にいそしんだ自宅の一部を移築したものです。本館と別館は明治時代に宮内大臣などを歴任した田中光顕伯爵の旧別邸を改装したもので、国の登録有形文化財にも登録されているので、ぜひ建物にも注目してみてください。
神奈川県立生命の星・地球博物館
地球と生命・自然と人間の共生をテーマに活動している「神奈川県立生命の星・地球博物館」
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美術館・博物館
地球誕生から現在にいたるまでの、約46億年の地球と生命に関する展示をしている博物館。「地球を考える」「生命を考える」「神奈川の自然を考える」「自然との共生を考える」の合わせて4つの総合展示室からなり、そこには動物や恐竜、昆虫などの実物標本が約1万点ほど展示されています。見どころはジャンボブック展示室。ここには高さ3.2mの立体百科事典が27冊ならんでおり、国内外から収集してきた自然科学系コレクションを見ることができます。展示を見終わったら、喫茶店「ともしびショップ 喫茶あーす」で休憩するのはいかがでしょうか。かわいい恐竜クッキーをのせた恐竜ハヤシライスと地層パフェが人気メニューです。
外郎(ういろう)博物館
明治時代に造られたお蔵を利用した小さな博物館「外郎(ういろう)博物館」
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美術館・博物館
ういろうには、「お菓子のういろう」と「薬のういろう」があるのをご存知でしょうか。このどちらも、650年、25代も続く外郎(ういろう)家の人たちが製造・販売しています。店舗の奥にある外郎博物館は明治18年につくられた家蔵を利用した博物館。その名の通り「ういろう」の名の由来、お菓子と薬の起源、歌舞伎十八番「外郎売」との関係を学べます(ご利用の際はスタッフにお声掛け下さい)。もちろん、お土産にういろうを購入することもできます。伝統の製法でもっちりとした食感とほのかな甘さが特徴のお菓子のういろうや、羊羹、ういろう最中、その他 季節毎の和菓子が販売されています。薬のういろうは原料を厳選し、昔ながらの製法で時間を掛けて造っているため店頭での販売のみとなっています。
幸田門跡
上杉謙信や武田信玄の足跡を感じられる歴史スポット「幸田門跡」
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遺跡・史跡
小田原駅から小田原城址公園へ向かうお堀端通りの道沿いに、「幸田門跡記念碑」と刻まれた石碑が幸田門跡です。幸田門跡は戦国時代に上杉謙信や武田信玄が小田原城を攻めた時、この幸田門から小田原城を攻めたと言い伝えられている、江戸時代の小田原城の三の丸の土塁跡です。当時は、本丸、二の丸を包むようにお堀と土塁を巡らし、三の丸としていたとか。幸田門という三の丸の入り口があり、一部が発掘調査で見つかっています。土塁の上を歩いて通り抜けできるようにもなっていますので、ぜひ散策してみてください。
西海子小路
かつては武家屋敷が並んでいた、文豪たちゆかりのスポット「西海子小路」
西海子小路(さいかちこうじ)とは、小田原文学館と白秋童謡館の近くにある、かつて武家屋敷が並んでいた通り道です。江戸時代後期から中堅藩士の武家屋敷地となっていたこの通りは、明治から昭和にかけて多くの文学者が居を構え、文学活動が行われていました。またこの小路の西の突き当たりは、芥川龍之介の名作『トロッコ』の舞台である軽便鉄道の起点があったことでも知られており、文学者との縁が深い土地であることがわかります。ちなみにこのエリアから小田原駅西口までの間は、白秋童謡の散歩道とも伝わっています。文豪気分で、この小路を散歩してみてはいかがでしょうか。
小田原フラワーガーデン
四季折々の花々とトロピカルな植物を満喫できる「小田原フラワーガーデン」
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公園
小田原フラワーガーデンは、1年を通じて花とみどりが楽しめる公園です。見どころは、直径約40m、高さ22mの大きなトロピカルドーム温室。この温室では小田原市環境事業センター(ゴミ焼却施設)の余熱が利用されており、約300種の熱帯・亜熱帯の花木、果樹が育ちます。特に3月~4月頃に開花する宝石の翡翠のような美しい花の「ヒスイカズラ」は、このガーデンのメインフラワーのひとつ。300以上の花穂が垂れ下がる光景は見る価値があります。休憩したい時は「テイクアウトカフェ ハイビスカス」の利用がおすすめ。「翡翠のしずくフロート」や「ハチミツがけジェラート」など期間限定のメニューもご用意しています。
小田原には二宮尊徳の思想をたたえる神社や博物館、小田原ゆかりの文学者たちにまつわるスポットなど、魅力的な観光名所がたくさんあります。小田原に観光で訪れた際は、ぜひこれらのスポットへ足を運んでみてください。
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