屋久杉をはじめとする巨木の原生林や、多様な動植物など、豊かな自然が魅力の屋久島は、島の約20%にあたる10,747ヘクタールが世界自然遺産に登録されています。屋久島観光といえばハイキングや登山というイメージがありますが、屋久島は温泉や滝、美しい海岸なども楽しめる観光地です。また、人が自然と関わってきた歴史も深く、注目すれば旅がもっと有意義になるでしょう。今回は屋久島の数々の観光スポットから、おすすめの22ヵ所を厳選してご紹介します。
目次
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威厳ある姿に感動!巨大な屋久杉「縄文杉」
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空洞内から見上げるハート型の空が人気の巨大切り株「ウィルソン株」
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大王の名にふさわしい堂々とした姿は圧巻「大王杉」
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多くの屋久杉を見ながら人と森の歴史を学べる場所「ヤクスギランド」
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九州最高峰から望む感動的な絶景と四季折々の姿が魅力「宮之浦岳」
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季節で色を変える着生植物が美しい、車窓から見られる屋久杉「紀元杉」
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倒木更新と切り株更新を経てきた屋久杉のサラブレッド「三代杉」
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世界自然遺産の照葉樹林に囲まれた緑のトンネルが美しい「西部林道」
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遠くからでも目立つ山頂のシンボル“天柱石”が圧巻の迫力「太忠岳」
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頂上の奥岳を見渡す絶景と、大きな花崗岩の岩塊に圧倒される「黒味岳」
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水量も規模も屋久島最大級!迫力を滝つぼ近くで体感「大川の滝」
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花崗岩と鯛之川がつくり出した壮大なV字谷を流れる絶景「千尋の滝」
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天然の展望台“太鼓岩”も人気!苔むす幻想的な原生林「白谷雲水峡」
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大自然を満喫!時間限定で現れる海岸の露天風呂「平内海中温泉」
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目の前が海!24時間入浴できる天然の露天風呂「湯泊温泉」
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湯治場の歴史ある温泉と湯之河のせせらぎに癒やされる「楠川温泉」
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足湯も人気な地元住民が愛用する熱めの温泉「尾之間温泉」
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産卵期には多くのウミガメが訪れる約1kmの白い浜辺「永田いなか浜」
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熱帯魚や動植物を観察できる隆起サンゴ礁の海岸「春田浜海水浴場」
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東シナ海の岬に佇む120年を超える歴史ある灯台「屋久島灯台」
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ダイビングやシュノーケリングに適した環境が人気「一湊海水浴場」
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自然のガジュマル群生や熱帯植物を見て散策できる「志戸子ガジュマル公園」
縄文杉
威厳ある姿に感動!巨大な屋久杉「縄文杉」
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自然
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世界遺産
「縄文杉」は、樹高25.3m、胸高周囲16.4mの巨大な屋久杉です。「縄文杉」という名前の由来は諸説ありますが、当時推定された樹齢が4000年以上で縄文時代から生きていることから来たという説と、奔放にうねる幹の造形が縄文土器に似ているからという説があります。推定樹齢7200年ともいわれますが、科学的計測で2170年までは計測できたものの、内部が空洞化しており正確な樹齢測定はできていません。表面の凹凸と複数のこぶが、過酷な自然環境を長年生き抜いてきたことを物語ります。本格的に伐採されるようになった江戸時代から昭和40年代に至るまで、凹凸が多く垂直でないものは価値のない木とされていたため、伐採を逃れて現在まで残ることができたそうです。1996年には展望デッキがつくられ、登山者の踏圧から根を守っています。
ウィルソン株
空洞内から見上げるハート型の空が人気の巨大切り株「ウィルソン株」
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自然
「ウィルソン株」は300~400年前に伐採された巨大な屋久杉の切り株です。空洞内部に入って見上げると、ハート型の穴から空が見えることで有名です。イギリスの植物学者E.H.ウィルソン博士によって世界に紹介されたことから、「ウィルソン株」と名づけられました。推定樹齢2000年、高さ5m、周囲13.8mという大きさで、空洞内には泉が湧き出ています。「ウィルソン株」の周りには3本の小杉がみられ、伐採後に切り株を栄養にして次世代の屋久杉が育っていく切り株更新を見ることができます。縄文杉を目指す道の途中にあるため、併せて堪能するのがおすすめです。
大王杉
大王の名にふさわしい堂々とした姿は圧巻「大王杉」
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自然
「大王杉」は縄文杉が発見されるまで屋久島で一番大きい屋久杉とされ、大王の名をつけられました。樹高24.7m、胸高周囲11.1mの大木で、推定樹齢は3000年です。傾斜面にそびえ立ち、根元の高いところと低いところでは5.3mも違います。かつては根元の上を通る登山道でしたが、現在は根を守るため下を通る道になりました。下から見上げることになるため、その堂々とした立派な姿をより一層感じることができます。内部は空洞になっており、下部に大きな割れ目があるのが特徴です。「縄文杉」や「ウィルソン株」と同じ登山道にあるため、屋久杉を続けて観賞することができます。
ヤクスギランド
多くの屋久杉を見ながら人と森の歴史を学べる場所「ヤクスギランド」
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自然
「ヤクスギランド」は、標高1,000~1,300mに面積270ヘクタールにわたって広がる自然休養林です。多くの屋久杉があり、「仏陀杉」「母子杉」「天柱杉」などの巨木や、「千年杉」「くぐり杉」「双子杉」などの著名木を見ることができます。「ヤクスギランド」は広葉樹と針葉樹の混合林であるためさまざまな樹木があり、小川や苔も含め豊かな自然を堪能できるのが魅力です。伐採後に放置されることになった土埋木(どまいぼく)や倒木から、森に人が関わってきた歴史を感じられる場所でもあります。散策コースは5つあり、目的に合わせて選べます。30分と50分のコースは道が整備されており、比較的歩きやすいため、登山初心者にもおすすめです。
宮之浦岳
九州最高峰から望む感動的な絶景と四季折々の姿が魅力「宮之浦岳」
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自然
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世界遺産
標高1,936mの「宮之浦岳」は、九州最高峰であり、日本百名山にも載っている世界自然遺産エリアの山です。淀川登山口からは片道5時間ほどかかり、冬には3~6mにもおよぶ積雪となります。5月下旬~6月上旬には固有種「ヤクシマシャクナゲ」が咲き、10月中旬~11月上旬にはナナカマドやヤクシマオナガカエデなどが紅葉を迎えます。冬は樹氷で銀世界に包まれます。なお、冬は雪山登山の経験と装備が必要な 過酷な登山になるため、登山初心者の方は春以降に登るのがおすすめです。九州最高峰である山頂からの景色は格別で、屋久島の山々や雲海などを一望することが可能。世界で一番高いところにいるような気分になる、爽快で感動的な景色です。
紀元杉
季節で色を変える着生植物が美しい、車窓から見られる屋久杉「紀元杉」
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自然
ヤクスギランドと淀川登山口の間の車道沿いにある「紀元杉」は、車で行って見ることができる屋久杉で、登山をできない方にもおすすめの観光スポットです。標高1,230mに位置し、推定樹齢3000年、樹高19.5m、胸高周囲8.1m。先端が枯れており、老木としての側面もみせます。着生植物の多さが特徴的で、その数は21種類。春はヤクシマシャクナゲが花を咲かせ、秋はナナカマドが紅葉するなど、四季折々さまざまな表情を魅せます。特にヤマグルマやヒノキは、着生していると思えないほど立派なため、必見です。「紀元杉」はアクセスしやすい気軽さと、季節で色を変える着生植物が人気のスポットです。
三代杉
倒木更新と切り株更新を経てきた屋久杉のサラブレッド「三代杉」
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自然
「三代杉」は、倒木や切り株を栄養源として次世代の木が育っていく倒木更新や切り株更新を経た歴史ある巨木です。1代目は約2000年で倒れ、倒木更新をした2代目は約1000年で伐採されました。切り株更新をした3代目は、樹齢数約100年で、今もなお生き続けています。倒木や伐採などにより空が開けた場所に新しい杉は育つため、木が生い茂り、陽が射しにくい屋久島の森では、“更新”がしばしば起こります。「三代杉」は、人工林が多い道沿いにあり、ほかとは違う3代目の風格に目を奪われるでしょう。形質が良いため、遺伝子を残していく精英樹にも選ばれています。
西部林道
世界自然遺産の照葉樹林に囲まれた緑のトンネルが美しい「西部林道」
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自然
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世界遺産
「西部林道」は、屋久島の西海岸沿いに、屋久島 灯台口から大川の滝を結んで走る林道。照葉樹に囲まれた「緑のトンネル」が美しく、野生のヤクシマザルやヤクシカなどの動物が見られることでも知られている人気スポットです。照葉樹林として日本有数の広大さを持ち、その手付かずの緑鮮やかな光景は、神秘的な雰囲気も感じられるほど。亜熱帯から、亜高山帯気候まで標高ごとに 植生が変化していく「垂直分布」が海岸から頂上まで連続して見られる非常に貴重な地域でもあり、世界自然遺産に登録された地域にも含まれています。世界自然遺産の原生林を車で走ることのできる、希少な体験が魅力の観光スポットです。
太忠岳
遠くからでも目立つ山頂のシンボル“天柱石”が圧巻の迫力「太忠岳」
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自然
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世界遺産
ヤクスギランドを抜けた奥、世界自然遺産エリアに親指を立てたような形の岩を山頂に構える「太忠岳(たちゅうだけ)」。山頂のシンボルのように佇む岩は、屋久島の基盤を形成している花崗岩でできており、約40mと巨大な姿を見せます。「天柱石」とも呼ばれ、近くで見れば、その迫力に圧倒されるでしょう。ロープをつたって天柱石そばのテラスのような石に登れば、天気次第で安房や種子島も見える絶景が広がっています。6月頃にはヤクシマシャクナゲも美しく、山頂を目指した疲れも吹き飛ぶはず。太忠岳の手前にも、屋久杉や苔に囲まれた歴史を感じる天文の森や仏陀杉 (釈迦杉)などの見どころがあります
黒味岳
頂上の奥岳を見渡す絶景と、大きな花崗岩の岩塊に圧倒される「黒味岳」
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自然
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世界遺産
標高1,831mの「黒味岳」は、屋久島の世界自然遺産エリアにあります。山頂では非常に大きな花崗岩の岩塊が多く見られ、宮之浦岳をはじめとする奥岳を見渡せる眺望は絶景の一言。淀川登山口からの片道は約5km、3時間ほどとなるため、比較的短時間で頂上に行ける点が人気です。下山途中の黒味岳展望台からの景色も、山頂と併せて楽しむことができます。5月下旬~6月上旬に開花するヤクシマシャクナゲや、さまざまな高山植物にも注目です。登山途中には日本最南端の 高層湿地である花之江河(はなのえごう)があり、屋久杉の白骨樹などの独特な景色も見られます。「黒味岳」は、屋久島の登山の魅力がぎゅっと凝縮されたような山といえるでしょう。
大川の滝
水量も規模も屋久島最大級!迫力を滝つぼ近くで体感「大川の滝」
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自然
「日本の滝100選」にも選ばれている「大川の滝(おおこのたき)」は、迫力が魅力の屋久島最大級の滝です(※2022年1月現在)。断崖88mの高さから流れる滝は水量も最大級。滝つぼの近くでその水しぶきと轟音を体感できます。夏には冷たい水しぶきを求めて多くの観光客が訪れる人気スポットです。普段は2つの滝がメインですが、雨の降った日は2つの滝が1つに合わさり、一層ダイナミックな姿を見せてくれます。駐車場からバリアフリーになっているので、車いすの方も安心して観賞可能です。
千尋の滝
花崗岩と鯛之川がつくり出した壮大なV字谷を流れる絶景「千尋の滝」
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自然
V字谷の中央の落差約60mを流れ落ちる「千尋の滝(せんぴろのたき)」。一人が両手を広げた長さを「一尋」と呼びますが、滝の左側にある花崗岩の一枚岩は、千人が手を広げたように大きく、その大きさから「千尋の滝」と名付けられたそうです。壮大な渓谷は、モッチョム岳の花崗岩が鯛之川(たいのこ)で削られてできたものです。滝の水量は多く、雨が降った際は、さらに迫力を増します。滝の近くへは行けませんが、展望台から渓谷とともにパノラマ風景を望めます。雄大な自然と、水の力強さを感じられる必見の観光スポットです。近くには竜神の滝やトローキの滝もあり、車で行けば複数の滝を楽しむことができます。
白谷雲水峡
天然の展望台“太鼓岩”も人気!苔むす幻想的な原生林「白谷雲水峡」
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自然
「白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)」は、標高600~1,050m、面積424ヘクタールの原生林で、自然休養林にも指定されています。屋久杉と照葉樹が混生する森や、木々を覆うシダ・コケ類がつくり出す「苔むす森」が美しく、緑豊かな世界はまるで別世界に来たかのような趣があります。散策コースは約1時間10分の弥生杉コース、約3時間の奉行杉コース、約4時間の太鼓岩往復コースの3つ。「苔むす森」は太鼓岩往復コースにあります。「太鼓岩」は「白谷雲水峡」の最奥にある花崗岩でできた巨石で、標高1,050mから屋久島を一望できる展望台。四季折々に変化する景色を堪能できるのでおすすめです。
平内海中温泉
大自然を満喫!時間限定で現れる海岸の露天風呂「平内海中温泉」
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自然
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温泉
「平内海中温泉」は、一日2回の干潮時のみ現れる海中から湧き出た温泉。自然の窪みに少しだけ加工した2つの浴槽があり、男女混浴です。水着や下着での入浴はできませんが、バスタオルを巻くか、湯浴み着で入浴できます。海岸にあり、すぐ近くに海が広がっているため、大自然を満喫できるのが魅力です。潮の香り、波の音、水面の光、満天の星など、自然と一体になったかのような感覚を味わえます。泉質はアルカリ性単純温泉。ワイルドな露天風呂であり、地元の方にも人気のスポットです。時間限定の温泉のため、干潮の時間を確認してからゆっくり浸かり、旅の疲れを癒やしましょう。
湯泊温泉
目の前が海!24時間入浴できる天然の露天風呂「湯泊温泉」
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自然
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温泉
「湯泊温泉(ゆどまりおんせん)」は海を眺めながら干潮に左右されることなく入浴できる、浜辺に湧き出た天然露天風呂。岩の浴槽は簡易的な仕切りを隔てて男湯と女湯に分かれています。水着や下着は不可のため、気になる方はバスタオルを巻くか、湯浴み着で入浴しましょう。なお、30mほど進んだ場所の離れ湯は、水着での入浴が可能なので、抵抗がある方はそちらを利用するのがおすすめです。24時間入浴でき、朝・昼・夜と、海や空のさまざまな景色を満喫できます。泉質はアルカリ性単純温泉で、温度は38度程度とぬるめなため、ゆっくりと長湯できるのも魅力です。
楠川温泉
湯治場の歴史ある温泉と湯之河のせせらぎに癒やされる「楠川温泉」
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温泉
約400年の歴史があるという、湯治場として地元住民から親しまれてきた「楠川温泉(くすがわおんせん)」。無色透明なアルカリ性単純温泉で、約27度の冷泉を沸かしているのが特徴です。レトロな雰囲気が魅力の小さな温泉施設は、浴槽も10人ほどで満杯。休憩室も懐かしい趣があり、地元住民との交流もあるかもしれません。近くには湯之河が流れ、せせらぎが聞こえてくる癒やしの空間です。温泉と相まって心身ともにリラックスできるでしょう。特に5月~6月は湯之河にホタルが飛び交い、情緒ある風景が訪れる人を魅了します。宮之浦岳を登った帰りに立ち寄る人も多いスポットです。
尾之間温泉
足湯も人気な地元住民が愛用する熱めの温泉「尾之間温泉」
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温泉
約350年前に地元の猟師に大鹿が撃たれ、「尾之間温泉」で傷を癒やしたといわれています。集落の住民がつくった温泉地で、地元の方にこよなく愛されており、毎日通い詰める方も多いのだとか。泉質は単純硫黄泉で、温度は約49度と熱め。浴槽に敷き詰められた玉石の下から源泉が湧き出ており、温度と泉質を感じられるつくりをしています。浴場の外には足湯が設置されており、気軽に温泉を楽しむこともできます。近くに登山道があることから登山客が立ち寄ることも多く、疲れをしっかりと癒やせる人気のスポットとなっています。
永田いなか浜
産卵期には多くのウミガメが訪れる約1kmの白い浜辺「永田いなか浜」
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自然
「永田いなか浜」は永田浜の一部となる浜辺です。永田浜は、「前浜」「いなか浜」「四ツ瀬浜」の総称で、ラムサール条約にも登録された湿地でもあります。5月~7月にはアカウミガメやアオウミガメが訪れ、日本一ウミガメが産卵しに上陸する地としても有名です(※2022年1月現在)。永田川が運んだ風化花崗岩がつくり出す砂浜は、粒が粗く、素足にくっつきにくい特徴があります。「永田いなか浜」はその砂浜が四ツ瀬の鼻まで約1km 続いており、東シナ海に面した海岸から見る夕日は美しく、遠くに浮かぶ口永良部島とともに楽しめるのが魅力です。
春田浜海水浴場
熱帯魚や動植物を観察できる隆起サンゴ礁の海岸「春田浜海水浴場」
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自然
「春田浜海水浴場」は、屋久島最大規模の隆起サンゴ礁海岸を利用してつくられた人工海水浴場です。岩場の海岸のため、砂浜とは違った海を楽しむことができ、動植物も観察できます。開場期間には監視員もおり、浅瀬の海は海水プールとして楽しめるので、小さなお子様がいても安心でしょう。シュノーケリングにも適しており、干潮時に現れるタイドプール(潮だまり)では熱帯魚やカニなどを見ることができます。更衣室やトイレ、休憩用の屋根があるのもうれしいポイント。隆起したサンゴ礁には、海岸性植物もみられます。岩場での海水浴となるため、サンダルを履いたまま楽しむのがおすすめです。
屋久島灯台
東シナ海の岬に佇む120年を超える歴史ある灯台「屋久島灯台」
東シナ海に突き出た永田岬に佇む、屋久島西端の灯台が「屋久島灯台」です。1897年に点灯した120 年以上の歴史ある灯台で、台湾領有後に台湾航路を守るため当時の陸軍省が設置した8灯台の1つです。国の登録有形文化財に登録されており、今も屋久島の海を行き来する船の安全を守り続けている現役の灯台です。灯台の中には入れないものの、青い東シナ海とのコントラストが美しい白亜の外観を見学することができます。岬から海側を見れば、口永良部島(くちのえらぶじま)を望む景色を楽しむことができ、沖合にイルカやクジラを見ることができるかもしれません。内陸側を見れば、屋久島の山へと続く景色を見渡せます。
一湊海水浴場
ダイビングやシュノーケリングに適した環境が人気「一湊海水浴場」
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自然
「一湊海水浴場」は、屋久島の最北端の町・一湊(いっそう)にある砂浜の海水浴場です。透明度が高い海で、カラフルな熱帯魚だけでなく、大きなサンゴ群や地形も楽しめる、ダイビングやシュノーケリングに適したスポットになっています。かつては漁師が目標とし、船の位置を確認するのに用いられてきた場所でした。開場期間中は監視員がおり、海の家も営業して、海水浴場として盛り上がります。シャワーや更衣室が完備されているのもうれしいところです。休憩所は2つあり、そのうち1つは高倉のような見た目で雰囲気があります。また、近くにはキャンプ場やフィールドアスレチックなど、自然を満喫できる施設も充実しています。
志戸子ガジュマル公園
自然のガジュマル群生や熱帯植物を見て散策できる「志戸子ガジュマル公園」
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自然
志戸子(しとこ )の海岸沿いに位置する「志戸子ガジュマル公園」は、自然のガジュマル群生や熱帯植物を気軽に散策できる公園です。ガジュマルとは、亜熱帯の植物でクワ科の常緑高木。屋久島の海岸沿いにはよく見られますが、なかでも有名な場所がこの公園です。遊歩道が整備されており、10~15分ほどで園内を散策できるようになっています。樹齢200~300年のガジュマルは、枝から気根を垂らした巨木で独特な雰囲気。なかには樹齢500年以上といわれる巨大なガジュマルもあります。クワズイモが茂り鬱蒼とした森は、熱帯地域のジャングルを彷彿とさせ、屋久島が持つ亜熱帯の魅力を堪能できるおすすめの公園です。
屋久島は日本で最初に世界自然遺産に登録されました。花崗岩からなる高山の多い地形、雨に恵まれた水の豊かさ、亜熱帯から冷温帯まで幅広い気候、それらすべてが屋久島の魅力となっています。今回ご紹介した観光地は、屋久島の大自然を満喫できるスポットばかり。本格的な登山や原生林の散策、マリンスポーツなどのアクティビティはもちろん、温泉や滝を巡るゆったりした旅行もよいでしょう。大自然を満喫しながら癒やしのパワーも受けられる屋久島旅行を、ぜひお楽しみください。
※2022年1月1日時点の情報です。
※最新情報は各施設の公式サイトをご確認下さい。